今回は、コバルト文庫からの紹介です☆
(以下、個人的なイメージによる文章が続きますが、実際のコバルト文庫とは一致しないかも知れませんのであしからず)
コバルト文庫!
なかなか30代の男には読む機会がない世界ですよ、あれは。
高校生の時には何冊か読んでいたのですが、それ以来あまり近づいていません。
好きな作家さんが、たまにコバルト文庫で作品を発表するので、そのチェックのために一応のぞいては見るのですが、毎回どんどん派手になっていく。
まるで小説版少女マンガの世界☆
表紙の絵はともかく、あっちでもこっちでも男の子と女の子が花盛り。
ひっついたり離れたり、邪魔されたり騙されたり、そのついでに世界を救ったり事件を解決したり。
うわ~なんだ、この面はゆいじれったさは!?
そんなに都合よくいくもんか!
大人の恋愛ってのは夢見てるだけじゃ済まないんだぞ~
もう、カン違いとすれ違い、汗と涙とお金と感情でグズグズのドロドロの…(なんの話だ?)
と、とにかく、そんなコバルト文庫ですが、一度敷居をまたいでしまうと、これがけっこう面白い。
いや、けっこうどころか、その面はゆい感じが懐かしくて、逆に新鮮に読めてしまう。
久しぶりに昔の本を読んだのですが、高校生の時とはまた違ったパワーが襲い掛かってきて圧倒されてしまいました♪
と、いうわけで、はなはだ前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する本は、
新井素子の『星へ行く船』です☆
主人公の女の子あゆみちゃんは、地球から”家出”するために宇宙船に乗り込みます。
そこで出会ったのはちょっと自信過剰な一人の男。
なぜかその男と同室になることになったあゆみちゃんは、これまたなぜか殺し屋に狙われることになり、さらにどういうわけか身分を隠しているハンサムな王様と知り合いになって、惑星規模のお家騒動に巻き込まれてしまうのだから、単なる家出が大変なことに。
しかも、この自信過剰な男との出会いが、彼女の運命を変える出会いになるなんて…
ほ~らやっぱりこんな展開☆
二十年も前の作品で、作者が19歳の時に書いたものなので、荒削りなところは否めませんが、このシリーズ好きなんですよ。
特に『雨の降る星 遠い夢』というお話に出てくる「きりん草」がお気に入り☆
二メートルはあるでっかい花で、きりんのような黄色い長い茎をしている。
しかも”性格”が軟弱で、困ったことが起こっても「どうしよう、どうしよう」って仲間と頭を抱えているだけだっていうところがなんだか可笑しい☆
結局、全五冊のシリーズと三冊からなる番外編が刊行されたのですが、本編にかかった時間は七年間。
さらにその五年後に番外編が出るという気の長~い作品です。(他に全四話のシリーズ物で、完結までに十九年かかった、という作品もあります。二話と三話、三話と四話の間がそれぞれ九年間あいています…読む方も大変)
成長する主人公を書くためには、作者も成長しなければならない、ということで、成長するのを待っていたら、こんなことになってしまったんだそうです…ヤレヤレ。
今なら一度に全部読めるので、そんな苦労もなくてお得ですよ。
いつもの本屋さんで、たまには自分の守備範囲と違う本棚を眺めてみるのも面白いものです。
もしかしたら、思わぬ出会いが待っているかも知れませからね☆
新井 素子 著
コバルト文庫*(キラキラ)*
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