写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

金沢の夜明 犀川の河畔から

2013年06月10日 | 写真

珍しく晴れ上がった6月3日の夜明けに犀川河岸の高台からの朝景色を撮影してみました。この場所は日の出の光景がすばらしいポイントなのでついつい太陽が姿を現す方向の朝焼けにカメラを向けるのですが、逆の川下の方向の朝景色もなかなかのものです。
観光客もそぞろ歩きする手前下に少し見えるのが桜橋、川に沿っておくのほうにみえるビル群の端っこにあるのが犀川大橋、川向こうの川沿いの河川敷の歩道は市民が散歩やランニング・ジョギングを楽しみ、観光客もそぞろ歩きを楽しむ姿がよく見られます。
いま金沢は新幹線の開業を一年後に控えて街の様相が急激に変ろうとしています。良い方向に変るのはいいのですが、私の見るところどうもそういう方向ではなくて繁華街や公園の再開発という、旧型のゼネコン主導による「金沢らしさ」を壊す方向で進んでいるような気がします。最近話題になっている市民の憩いの場となっている中央公園の樹木伐採や芝生をなくしてイベントに都合の良い地表の舗装化計画と工事の強行などはその象徴的な出来事です。

四国の讃岐で生まれ育った私が金沢に住み始めて40年を越えますが、いまもこの町に惹かれるのは景観も文化も自然環境も、折に触れ新しい発見があるというその奥深さ、分厚さにあります。この町の多くの人たちは政治的には保守的な考えが強くなかなか民主的な考えが入り込めませんが、排他的ではなく、私のような他所者や考え方もはじき出すのではなく包み込むという懐の深さももっています。
かつて「ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの」と詠った室生犀星が育った犀川べりの小さな寺も犀川大橋の近くに現存しています。
私は明日からの数日間、娑婆から姿を消しますが、ブログの更新は続けますのでぜひ当ブログを訪問いただき、記事や写真をお楽しみ下さい。
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