私は動物映画は苦手です。
作り手のここは泣かせどころと見えているのに泣いてしまう。
人間の身勝手さ、エゴ。
それに対して、純粋、掛け値なしの動物の愛情ばかり・・
哀しさが心一杯になります。
で、見たくなかった、でも行った!
映画『戦火の馬』予告編
「戦火の馬」
この映画は第一次世界大戦に徴用された軍馬の物語!
小説がもとで舞台になり、
大の馬好きのスピルバーグ監督が、戦争映画はもうとらないという意思を覆しとった映画です。
戦争に徴用された馬のことはほとんど知らなかったと・・
撮影中も動物愛護協会のかたを見学に呼び、
「馬に危険と思ったらその場でストップをかけてほいい」とまでいって
撮影した映画です。
「やっくる」という名の馬のブロ友達の方がいます。
いつも拝見させているのですが、
本当に
馬というのは細やかな愛情の交換できる素敵な動物なんですね。
長~い人類のお友達です。
古くからジンギスカンをはじめ日本の武田、織田の武将も馬を戦争の道具に使ってきた。
それはこの映画の第1次世界大戦でもそうでした。
イギリスでは、百万頭とも2百万頭とも言われる馬が徴用され、
帰還時にはそのまま遺棄されるか、食用とされた。
戦後イギリス政府の決定として
本国に移送するには費用がかかり過ぎるとして、
馬はフランスの肉屋に売られていったのです。
日本でも、太平洋戦争だけで三百万頭の馬が徴用されたといわれます。
兵隊は帰国しましたが馬は一頭も・・・
この映画の中である通り!
戦争中は重い荷物を運び道なき道を行軍し、
病気になったり銃弾でたおれたり栄養失調で遺棄された。
斎藤茂吉の支那事変歌集
「足をくじき山に捨てられし 日本軍馬 兵を懐かしみ 歩み寄り来る」
この映画でフランスが戦場になり、
ドイツ軍の馬となったジョーイ達にも同様のことが、
爆弾が、炸裂する戦場でずっと一緒だったトップゾーンが死ぬ!
「逃げろ!!」という兵士の声で逃げまくる!この主人公のジョーイ!
砲弾が炸裂し、爆風が飛び交う
これはもう涙なしでは見られない、うつくしい姿。
怖ーいシーンやがて、
中間地帯で、鉄条網にがんじがらめになる馬のジョーイ!!。
もうおしまいか・・・・
気付いた英兵士が白旗を掲げ。助けにいく。ドイツ軍からも・・・
ここはほんとに救われる場面です。
奇跡の馬として英軍の領地のほうに保護される
育ててくれて、戦場に探しに兵士として傷ついたアルバートのいる軍隊へ・・
しかし人間すら十分に手当ても受けられない戦場で
破傷風やいろんな傷ついたはぐれ馬に
下された運命は銃殺!
鉄砲を構える相手に静かに頭を垂れるジョーイ!
こうやって多くの馬が殺されてきたんだ!!
人間のかってな理由で・・・・
福島で取り残され、なきながら死んでいった馬のブログと重なる・・・・
報道陣にごはんがほしくて近寄ってくる動物のシーンとも、・・
この映画は本当、馬物語です。馬ってこんなに人間と交流できる。
映画のために、14頭が主人公を演じ、100頭の馬が演技したとか。
ほんとにすごい!
この映画は私たちの心を揺すぶります。
暖かい気持ちが流れます。
それは主人公が動物、馬だからです。
一押しの映画です。
ぜひご覧ください。
読んでくださってありがとう。