一昨年かねてから見たかった九谷焼をみに金沢に行き。
街中をぷらぷらとしました。
その時に金沢というのはなんと恵まれたおしゃれな街で、
街のひとびとが伝統文化や人間のかかわりをだいじにしてるのが感じられると思いました。
これはその後いろんな城下町を見ても変わりません、
名古屋は大事なものを失ってしまって薄っぺらな都市になった気さえしてきたんですよ。
その金沢のよさが垣間見られる映画です。
幕末のころから維新にかけて、経済的に大混乱が起きたとき、
そろばん侍といわれる加賀藩後算用者といわれる下級武士猪山家の詳細な家計簿。
それらの古文書をもとに、書かれた磯田道史氏著[武士の家計簿]の映画化です。
監督はホームドラマを狙ったという。まあ随所にそんな感じ。
ストーリー的にそれだけではもったいない~
映像的にそろばんざむらいの美しさ・・所作や日本の持つ様式美が随所にある。
その一つ猪山家の中庭です。もっとこの庭を見たかった~
ドラマティックに扱ってもよかったのではないかな~
それはロケされた金沢に実在する長町の美しさにも言えます。、
日本の美しさを感じます.
こんな素敵な自然の中で見えを捨てて、膨大な借金を返し、
こころ豊かに生きようとする気構えが見えるんですね。
俳優さんの中では草笛光子さん松坂慶子さん中村雅俊さんたちがいい!
演技はセリフだけでないと感じさせてくれる~
堺さんは熱演してるのが感じられます。
仲間由紀恵さん。かわいいだけのタレントさんからどう成長していくのか。
監督から、テレビと違って演技を抑えるように言われたそうです。
抑えた演技からどう味が出てくるのかはやっぱりもの足りません。
帰りに本を買っていま読み終わりました。
ホームドラマにしておくののはもったいないような内容がこもってる本です、
なによりもフィクションでなくて激動の時代に、
剣でなくて、そろばん裏方を支える
自分の才能にかけた人たちの実話なんですから~