信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

メタボ海峡冬景色

2008年05月24日 23時35分43秒 |  日記
DSCN5846.JPG 

5月のGW以来いやに夕食後疲れて眠くなり、30分や1時間軽く寝込んでしまう習慣がついてしまった。
強力な睡眠薬を飲んだような眠さで、その後目が覚めて夜更かしをする。
こんな毎日になんでなんだと自問自答する。

GWに職場のリニュアルをした。
4連休開けのぼけた頭でいきなり仕事を始めた。
フロアーの配置の変わった中を5人の保健師がそれぞれ5人の業務分担がすっかり変更したものでスタートした。
なれないものだから無駄な動きが多く、歩く距離も増え、2階と3階の健診センター内を1万歩は歩く。それに犬の朝夕の散歩や通勤の往復なども加えると軽く1万3,4千歩は歩いていることになる。
私の眠気はこれだ。
健康的だといえば健康だが何と言っても疲れる。

4月から特定健診が始まった。
40歳から74歳までの医療保険者を対象にメタボリックシンドロームに関する健診を義務化した。
これまでの健診システムも特定健診対応モデムに入れ替えた。
2008年の健診の申し込みはまだどの企業も様子を見ているが、健診結果についての保健指導は明けても暮れても大量の結果異常データー対象者を相手に行なっている。
前職場は特定の企業の社員が対称なのである程度まとまった集団であった。
受け持ちの職場の社員を相手に毎年健診結果をフォローしていくので
その社員のイメージと健診結果が結びついて頭に入っていた。
やりやすかった。

ところが今の職場は長野県全域からやって来るし、職業も年齢もあらゆる場面が想定される。
健診の種類も日帰りドック、一泊ドック、政府管掌健診、定期健診、成人病健診、脳ドック、予防接種、と種類も豊富で内容が異なっていく。
この半年間、午後から出揃ったデーターから保健指導を行なって来たが
毎日70人内外のデーターを見ているが、異常者があまりにも多く、まともな人が本当に少なく、要精密検査や経過検診に繋がる人たちの指導が本業となった。
まさしく未病の時代となったことが実感である。

長野県は男性は平均寿命は全国一になったが、今の40代あたりから70代の受診者はこれからはそれを維持できるか怪しいのではないかと思う。
メタボ健診になってから尚更、血圧、腹囲、血中脂質、血糖のいずれかに引っかかるし、血圧などは基準値を厳しくしてきているので緊張して計る人などは皆軒並み高血圧の病名を付けられてしまう。
そして医療機関受診し薬を飲む羽目になれば製薬会社が大もうけする。
腹囲が85センチ以上になると心疾患、脳疾患、糖尿病に繋がる率が大幅に増加する理由なのだが現場で毎日指導の場面に向き合っていると、人それぞれ背景が違うし生活の場が異なるのでメタボの枠にはめ込んで指導していくことに違和感を感じる。
確かに生活習慣が病気を招くことになるが、その仕組みを知らず健診をうけ、大半が悪い結果が出るものだから指導の場面については、叱られるとか注意されるとか言う受け止め方をする。
デブイズビューティフルと考えるものはいないので兎に角痩せろ痩せろの指導になっていくが、大体80キロ以上になった人間は悪いとは思っていても開き直る。
やせられっこ無いと抵抗し指導は無視する生活を続ける。
健診は受けるが、午後の指導の時間になると太目は全員姿を消している。
仕方なしに結果は郵送するが、一方通行であるから翌年さらに体重を増して健診を受けに来る。
いたちごっこである。
血糖値や脂質、腹囲がスゴイ人達の指導のほうがずっと気持ちの良いやり取りが出来る。
これから5年間に健診結果の数値の異常者を半数にする目標はお上のお達しだが、取り組む側は非常に労力が必要になった。

北アフリカで働き始めたムスメは英語でセミナーを行い、危険地域であるから地上の移動はせずセキュリテイガード付きで飛行機での移動をしている。
ビン、ラディンがいるかもしれない国である。

ムスコはというと6月にはシカゴの世界最大の忙しい空港のオヘア空港に勤務する。
離発着数が一日2,500機ととてつもない空港で仕事をするのでこれも大変なストレスフルな毎日になるであろう。
気丈な語学達者なヨメが頼りだ。
ああ、わが家族は今年からまた苦労をしょって立つ毎日を過ごすことになった。
せめても身体が資本だから、苦労にめげても何とかくじけずやっていって欲しいものと願うしかない。