信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

春浅い八ヶ岳山麓

2015年04月26日 11時59分20秒 | Weblog
北杜市の大泉町という八ヶ岳山麓に住む友人が冬を除いて東京から春になると
山林の中にある別荘で生活を移す。

北杜市は東京から高速に乗れば約2時間で到着し、東北大震災以来大きな宗教団体
も本部をこの地へ移し、民族の大移動となりつつある人気の土地だ。
8市町村が合併し、遠い昔のメルヘンの清里もその八ヶ岳の山麓にある。

山林がその居宅の大部分を占め、木漏れ日の中で生活を楽しめる。
自分も大泉の土地を購入し、木々に囲まれての生活に憧れ土地を購入したが
その後の生活の事情が変わり、全く違った景色になる伊那に住んでしまった。

友人が4月になり東京から大泉に生活を移しやってきたが、電話があったときは
4月になっても雪が降っているのよと嘆いていた。
私が元勤務していた時の広告作成の女性部長が定年になり、大泉に尋ねてくると言うので
声がかかった。

そうか、私も退職して8年目になり、時間が経ったがむしろ諏訪の思い出が近く
浦島花子さんになってしまい、ずれが生じお会いするのは怖かったが、
20年勤めた会社には思い出が多すぎて、反面大いに嬉しい。

標高1100メートルのお宅はまだ木々の芽吹きも未だで、桜はこれから、長坂インター付近の
気候とは半月くらいの差が出る。
小雨も午後から降り始め、そうなると山の中は寒い。

8年ぶりの邂逅はご主人も伴われ、夜中の0時まで飲んで食べて話はどこまでも続く。
ええー知らなかったーという暴露話が特に面白く、時間の流れのギャップも感じなく
定年とともに遠くに移住し生活が全く離れたが、こうしてしばらく振りに会うと自分は確かに
仕事をしていて社員からどう思われていたのかが良くわかり、深く記憶の底に沈んでいた
年数が見事に浮かび上がり、温かい思いに変わって行った。

たっぷり飲んだワインの2日酔いだが翌日は近隣の散策と数千点と思われる陶器や美術品の
ム-谷というお店に行き陶器類を眺め半日を過ごして伊那に帰ってきた。










今の伊那での生活からかけ離れた土地での時間の過ごし方に、これほど場所が変われば
会話も食事も全て異なり、のんびりとした生活ボケしている老女には、脳細胞が活性し大いに疲れたのである。
約6年間過ごした原村の方が寒いのだが、もうすでに伊那に移住してしまうと記憶から飛んで
過去からも離れてしまったのがわかる。


かやぶき倶楽部 デュオコンサート

2015年04月26日 11時00分09秒 | Weblog
春になり、足場が不自由な金鳳寺のコンサート会場であるが3月から活動が再開した。
山の中腹にあるお寺は、周囲の里山に比べ少しだけ春の景色は遅れていく。








今回は4月といえど今年の天候は不順続きで晴れた日は一桁でとても寒い。
4月中旬は桜の開花も始まったが高遠の桜は雨模様が続き、観光客は今年は誠に不運としかいえない
雨が続いた。

コンサートは今回は好評のギターとピアノのユニットを組んで活動している嬉しい限りである。
雨上がりのお寺に向い、参道を登っていくと周囲の山林には桜がひっそりと咲き、
池には散った花びらが模様を描き、何とも風情がある。

ギターの蓮見 昭夫さんはYoutubeにもチャンネルを開設している著名なギタリストで、
春の午後、お寺の仏様の前でギターとピアノの海外の楽曲を聞けると言う通常ではあり得ない
時間を過ごした。







音楽は違った世界へいとも簡単にいざなってくれるし心地よい感情に全身が浸っていく。
生の音楽はそこが違うのであろう。
心が躍るというのはこの事なのであろうか。
毎月、有り難い時間を過ごし贅沢な気分をお土産にして自分を豊かにしてくれるのである。