年末から年始はいつもながら毎日が走りゆき、客も帰り家の中を片付けているとやっと
いつものペースを取り戻す。
その頃はすでに七草を過ぎた頃だから、新年への自分なりの思いも薄れている。
クリスマスにノロウイルスに襲われ、体調を取り戻すのに自信がなくすでに新年を迎えていた。
毎年のことではあるが大晦日から元旦がつまらなくなってきたのはいつの頃かなと思う。
子育てや受験に気持ちを投入していた頃は実際きつかったが張りがあった。。
忙しい年代は観たくてもk新年会の客の準備に追われ、紅白歌合戦を楽しみになどの時間がなかった。
今や2016年末紅白を見終わったときにその演出に虚しさを覚えた。
昔はこうではなかったな。
どのチャンネルにも同じタレントが出演し見る気もしない。
ゆく年くる年で永平寺や京都に知恩院や北海道や東北の雪国のお寺から鐘を撞く中継で
何だか厳かな気持ちで
新年を迎えていたが今年は雪も少ない暖冬だった。
自分も時代も変わったのだと言い聞かせ胸の中に抱えた寂寥感は消えはしない。
折からぴったんこかんかんで高級肉を食べ歩くシーンが続き引き寄せられるより
こんな贅沢を喜んでみていることが出来なくなりチャンネルを変えた。
見たい番組がないのも通年となった。
ふと、ビデオに撮った北の国からを思い出し、4話くらい続けて見た。
35年も前の北海道のドラマは色あせず、かえってしみじみ思い起こすことばかりで
ドラマから教えられる生き方はお正月のつまらないという気分を一掃させてくれた。
35年も前の北海道での全く何もない生活から親子の成長のドラマが続くが、今でも北海道は
自然災害が続き、収入が閉ざされ現金収入がない農家が多すぎるのだ。
鉄道も廃線が続き、都会の贅沢さとは縁遠い。
海岸や炭鉱や農村の廃屋も増えあのドラマの時代は今に通じている。
2002年にドラマは終了し、黒板五郎の遺言というテーマで、自然の中で生きろ。
自然は死なない程度に食べさせてくれる。
つつましく、謙虚に生きろと子供たちに何も残す財産はないが一番大事なことを一親は示してくれた。
飽食とモノがあふれ心はすさび、もっともっとと高みの生活を求め、今はいかに捨てるかを示す本が
売れる。
今や北の国からのドラマでさえ知らない年代になった。
35年前に見始めたドラマから教えられた世代だけが繰り返し再放送を見ているのだろう。
電気もガスも水道もなかった戦後生まれは、今になって日本列島改造を通過しバブル崩壊を
経験し、やっとほっとしたら高齢者といわれる年代に入っていた。
心の原点はやはり心の奥底に潜んでいた。
つつましく、謙虚に生きていこうはこれから毎年新年に想う自分の目標である。