ホラー映画ではないな。真面目な、エクソシストバディ誕生を描く映画だ。バディ誕生だから、TVドラマのパイロット版みたいな感じ。
ラッセル・クロウにぴったりの役でさ。総本山ヴァチカンのチーフエクソシストなんだけど、ウィスキーの入ったスキットルをポケットに忍ばせてて、ヘラヘラとジョークを飛ばす。おまけに体が大きい(太い)から、若い司祭が体当たりしても開かないドアを、蹴とばしただけでぶち破ってる。
「レ・ミゼラブル」の警官ジャベール役より合っていると私は思う。
で、そのアモルト神父の移動は移動は赤と白のスーパーカブみたいなバイクで、ヴァチカンを走ってかと思うと、今作の舞台のスペインの元修道院にもそのバイクで登場。イタリアからスペイン通ってピレネー山脈を越えたのか? フェリーで移動したのかな? いったいガブリエーレ・アモルト神父はどんな能力を持っているのだろう?
悪魔祓いの儀式としては、悪魔の名前が分かってしまえばこちらのモノというルールは相変わらずなので、名前が分かった時点で勝利確信。令和時代、いや2023年だから、お母さんとお姉さんも男の子を救うためにただ悲鳴を上げてるだけじゃなく、戦う時はしっかり戦う。
相手は悪魔なので日本人の私には全く怖くない。むしろ、堕天使が悪魔になったんじゃなくて、先に悪魔がいてその対抗手段としてキリスト教(カトリック教会)ができたんじゃないかと日本人の私は思ってしまうなあ。
目新しい点は、実はある時期ヴァチカンが悪魔に支配されていたという所かな。
あと、アモルト神父をはじめとするエクソシストの否定派の司祭が急病になったのは、誰の力なんだろう? 悪魔にとっては彼がいたほうがヴァチカン支配計画が上手く行くと思うんだが。
アモルト神父に絶大な信頼を寄せている教皇役は、フランコ・ネロ。なんかフランコ・ネロが教皇なんてうれしくない?
若いトマース・エスキベル神父を演じるダニエル・ゾヴァットは、今調べたら、私のお気に入りのホラー映画「イット・フォローズ」の比較的早く殺される隣のお兄ちゃんや「ドント・ブリーズ」で最初に殺される強盗友達の役の人だった。なるほど、これからもがんばれ!
アモルト神父とエスキベル神父のエクソシストコンビで、あと199本続編ができてもいいような終わり方だったけど、続編はないな。