落ち着いた大人になろう!

旅行やら映画やらの独り言

東野圭吾著「パラドックス13」

2009-05-28 23:00:56 | 本と雑誌

Img 回ってきたので読んだ。

SF小説ぽいけど、単に非日常のシチュエーションが欲しかっただけみたい。

登場人物13人にとっては世界が滅んでサバイバルが始まるんだが、2日目で食べ物を心配しだす。

え~、ターミネーターの抵抗軍だって、ゾンビ映画の生き残りの人間だって、もっと絶望的な状態でも、頑張って生きてるのに。わずか数週間で、赤ん坊の粉ミルクまで盗んで舐めるかあ?

「漂流教室」の翔達なんか小学生なのに、あんなに頑張ったんだぞ。

しかも、総理官邸でこうなった原因が全て分かるというご都合主義。君たち13人だけが、この世界に飛ばされたわけじゃないはずなのに。

「世界が変われば善悪も変わる」というコピーなんだけど、その世界の凄味が感じられない。主人公のお兄さんが立派過ぎて、鼻につく。

そしてサバイバルの1ヶ月の記憶がなくなり、日常に戻っていく13人の中の生き残りたち。

日常に帰って、すべて覚えてないんじゃ意味ないじゃん。

読んだ後、読んだことがちょっと空しくなる小説だった。

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