6月11日からは七十二候の一つ『腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)』でした。
忘れていました。
五日ごとの七十二候ですが直ぐに来ますね。
腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)とは、
腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)とは、
ホタルが暗闇に光を放ちながら飛び交う頃のこと。
ちょっと難しい言い回しなのでネットで調べたところ、
「腐草はくされたる草なり、 暑さに蒸されて蛍を生ず」ということで、
蛍は腐った竹の根や腐った草が蒸れて、
蛍に化したものだと考えられていたというのです。

土の中でサナギになり羽化して地上に現れるその姿を見て、
昔の人は「朽ちた草がホタルになる」と表現したのですね。
清らかな光は命の灯そのもの。
蛍一つとっても先人たちの風情を読み解く力に敬服です。
日本では約40種の蛍が本州以南に生息し、
世界には2000種もいるとか。
この頃の日本の蛍はゲンジボタルで5月~6月頃に孵化します。
孵化した蛍は水辺の近くの草むら等から幻想的に光ります。
「ゲンジ」は『源氏物語』の主人公 光源氏の「光」にかけてつけられ、
「ヘイケ」はゲンジより体が小さくて光も弱いので、
源平合戦で負けた平家にちなんでつけられたという説があります。

蛍が光るのは一生最後の一週間だそうです。
オスはメスを探すために飛びながら約0.5秒に1回発光します。
近くでオスが発光すると、
近くでオスが発光すると、
メスは草や葉の上で約1秒に1回ピカーと強く光って応答しオスを誘います。
その誘惑光を見つけたオスは、
光りながらメスの近くに舞い降りて歩きながらメスに近づき、
約10cmに近づいたところでピカピカッと、
発光のしかたを変えるのだそうです。
すると、なんとメスは、
自分の発光間隔をオスに近づけていくそうです。
光のデュエットです。
こうして息が合ったカップルは、
地表もしくは葉上で交尾に至り子孫を繋げていくとのこと。
蛍は何とロマンチックな出会いを演出しているんでしょうね。
それにしても近年は田舎の我が家では、
すっかり蛍の乱舞を見かけなくなりました。
現代人は環境も風情も壊し続けていることを肝に銘じるべきです。
(今回は写真と文の多くをネットよりお借りしました)
< 光源氏のロマン乗せて火垂る >