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2019.10.7 『天狗岳』(白滝・1,533m)  何度登っても素晴らしい山!

 月曜の朝方、まだ暗いうちに寒さで目覚めてしまった。

封筒型のシュラフの肩口が寒い。

フリースを着てシュラフに入るべきだった。

5時に起床し、温度計を確認すると2℃。

しかし車の屋根に着いた水滴は皆凍っていた。

車中泊地は標高660mだ。

 ストレッチその他の準備を整え、

5時55分、「北大雪スキー場」の駐車場をスタートした。

誰もいない広い駐車場は気持ちがいい。

もう何度目になるだろう?

回を重ねて登ってきた山だ。

スタートしてすぐスキー場の滑走斜面に入る。

そこには作業道が上部に伸びている。

本来ならば広いスキー場大好きの我々は、

ゲレンデを登りたいところだが、

閉鎖されて久しいこのスキー場は、

手入れをされることがないので、笹が伸び放題だ。

それでそれを回避するべく、

作業道を登って行くのだが、

どうにも遠回りなのがバカバカしくなり、

途中からゲレンデの笹薮に入った。

すると笹に付いた水滴が、

まだ凍ったままなので衣服が濡れることはない。

しかし笹の深いところはHiromiの全身をスッポリと覆い隠す。

Hiromiは泣き言一つ口にしないが、

さぞや気持ちかが悪かったことだろう。

 第一リフトが終点を迎えると、

今度は深い笹薮の中に付けられた登山道を登って行く。

登るほどに斜度が増すのでジグが切られている。

前日の疲労がたっぷりと大腿に残っている私は、

傾斜が出るとガクッと速度が落ちる。

そう辛いわけでも調子が悪いわけでもないが、

とにかく速くは登れない。

そしてそれが今の私のペースだと納得するしかない。

それに対してHiromiは相変わらず元気いっぱいで、

持て余す体力を何とか消耗しようと、

ガンガン登って行く。

従って間隔がだんだん広がり、

私が写真を撮ろうと思っているポイントでそれができない。

しかしそんなことなぞ全くお構いなしのHiromiだ。

その辺りにストレスを感じるようになった。

 

 ゲレンデ内の登山道はどんどん高度を上げて行き、

登るほどに背後の田園風景が広がって行く。

そして最終の第三リフト横を登る辺りでは、

植生がガラリと変わり、笹は近くに見られなくなる。

7時10分、1,270mでリフト終点。

ここからスキー場を離れて登山道らしい道となる。

大きなアンテナ施設の下で一休みし、

再び歩き出すとすぐに目指す『天狗岳』が見えてくる。

それはあまりにも見事にすっきりとし、

何度そこから見ても登行意欲をそそられる。

 

 一旦平坦地が続いたあとは「電光坂」の案内板を目にすると、

その名の通り急登となる。

きつい登りだが、下草の紅葉が美しい。

木々の紅葉が盛期の頃はこの辺りから素晴らしい紅葉の林が続く

今年は紅葉も遅いので少々期待して登ったが、

木々の葉は全てが地上に落下していた。

しかしそれはそれでいい。

私は木々の葉が落ちたあとの、

木の間越しに見える風景を楽しむのが好きだ。

なんだか季節を一月ほど先取りしたようなお得感を感じた。

「電光坂」の急登は「1,468mP」で終了し、

登山道は西向きに変わって『天狗岳』を目指す。

小さなアップダウンを繰り返し、

眼前に迫力ある『天狗岳』の頂上部が現れると、頂上はもう近い。

一旦下って最後の登りは急登で、

鎖場が二箇所現れ、二箇所目をよじ登ると、

突然遮るもののない青空の下に飛び出す。

そして目の前には鋭く天を突くような『天狗岳』の頂上!


そこから見る頂上は正に「天狗」の名にふさわしい。

8時20分、『天狗岳』。

前日に続きこの日も360°遮るもののない風景を楽しめた。

天候は下り坂の予報だったが、

このときはまだ晴天だ。

ラーメンタイムをとって、

8時45分下山を開始。

第一リフトまで下りると、

遠回りする作業道を避け、

笹のゲレンデをまっすぐ下った。

背丈の高い笹に隠れて見えないが、

きっちりと踏み跡が残っているので、

そんなにひどいアルバイトではない。

 10時10分、駐車場。

急いで後片付けを済ませ、

「奥白滝インター」から高速自動車道を利用して帰途に着いた。

ここはインターチェンジが近いので助かる。

帰宅後諸々を片付けて、夕方「サイゼリヤ」で反省会。

 

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