コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

カシノキラン  ~  真夏の房総に咲く

2015-08-05 19:22:06 | 登山

冬に見つけたカシノキラン。

やっと見つけることができたことで十分満足してしまい、花は今年は無理でも
その時期になれば、いつでも見にいけるから機会があれば・・・なんて思っていました。

8月に入り、そろそろ咲き始めたのかな~とネットで調べてみると
私とは違う場所ですが、カシノキランを見つけて花の写真を載せている方が
いらっしゃいました。 

花の咲いている風景は、また別格ですね・・・忘れていました。
夏の深い緑に囲まれた房総の森の感触が伝わってきました。

これは、なんとしても見に行かねば!

ヒルだとかマムシが・・とか何とでもなるでしょう。
この極暑だって・・・・これは何ともなりませんです。
ということで何とかして少しでも暑さを避けるために、丑三つ時に起き出して
そっと車のエンジンをかけて出発します。
少し明るくなるころに到着して歩き出せば、朝日が昇るころにはかなり目的地の
近くまで行くことができるだろうと思います。












以前、冬にシュスランを見つけた山へ花を見に行こうとしたら、道があった所は背丈を越える雑草に覆われていて
冬の景色からは想像できない光景を目にしましたが、今回は幸い道になっていました。
もう一つ幸いなことは、この数日まったく雨が降っていないので森はかなり乾燥して
いてヒルの心配をあまりしなくても良さそうだということがわかりました。

額から落ちた汗で点々と地面にシミをつくりながら、ようやく目的地周辺に
到着しました。

確かこの樹だったかな・・・・・

















咲いている!

ほとんどの株に花が付いています。












冬に見つけた時の写真は・・・











花は満開に・・・









花は葉に隠れるように下向きに咲いています。
高い位置から膝上あたりまで、いっぱい咲いていますので
好きな角度から撮影してみます。







































バラバラにギュウギュウ詰に咲いている株もありますが、株の中心を下にして丸い円
を描くように咲き並んでいる株が多いです。
丸くまとまっていると一つの花のようにも見えます。


もっと大きな株もありますが、だいたいこれ位のサイズです。














せっかく目線の位置に咲いていますので、一つ一つの花を接写してみます。

























前回、富士山の森で見つけたフガクスズムシソウは玄人好みの感じでしたが
こちらの花は、とてもカラフルで鮮やかな南方系ですね。
大きく口を開けて陽気に笑っているような感じに見えたりもします。


樹の上の方も賑やかです。











かなりの密度で着生している所もあります。













   


      





ザックを下ろして、しばらく、ボーッと眺めています。

太陽も上り、暑くなってきましたが、じっとしていると
時々心地よい風が通り抜けていきます。

ヤブ蚊がやたらと多いので、エアーサロンパスを体に吹き付けて休憩。
・・・これ、ヤブ蚊対策に効果があります ~ 5分位は寄ってきません。

冬に見つけた時には、まだ周辺には着生している樹があるのでは・・・・と思い
一本一本、樫の木を中心に探してみましたが、他に着生していそうな樹は
見つかりませんでした。
しかし広い森の中で、この樹だけしか・・・・というのも不自然な感じもあるので
丁度、花の咲いている今なら見つけやすいだろうと思い、もう一度周辺を
探してみることにします。

大きなモミ、杉などの樹も双眼鏡を使って、上の方まで見渡してみます。
杉などは、カヤラン、セッコクのほうが好みそうな感じですね。

探しながら歩いていると、何かいっぱい着生してそうなスダジイの大木に出会いました。
もう一部は朽ち果てているのか、キノコが生えているのが見えますが、それ以外にも
何かが多く着生しています。
双眼鏡で上の方を覗きこんで見ると・・・・・











カシノキランがいます!










この場所ですと逆光になるので、反対側に移動します。














上の方の枝は葉が茂っていて確認できませんが、見た感じ凄い数のカシノキランが着生しています。
スダジイの樹にも着生するんだな・・・
どの枝も高い位置ですので、私の300mm望遠レンズですと、最高に引っ張って
きてもこれくらいです。








このスダジイの大木から先ほどの樫の木までは、それほど離れてはいないので
もしかしたら、このスダジイのカシノキランが元親でしょうか。
そう思ってしまうくらい、このスダジイの大木には多くのカシノキランが宿っています。
これほど密集して着生しているので、中には一つくらいフウランでもないかなと
帰ってきてからパソコンのモニターで拡大して探してみましたが、どうも
すべてカシノキランのようでした。



一度引いた汗も周辺を少し歩き回っただけで再び汗だくになってしまいまいた。
やはりこの時期、房総の山を探索するのは厳しいですね。

けど房総の山奥には、まだこんなに多くのカシノキランが
自生していることがわかっただけでも幸いでした。

また冬になったら気ままに探索しようかと思います。



8月4日






コメント (8)
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