コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

ヒナラン

2018-06-07 20:09:29 | 登山


今日、奥久慈周辺の山々を探索しに来た一番の目的は
まだ出会ったことがないヒナランを探すことです。

7年前に探しに来た時は、それらしき葉のような物は見つけましたが
花の時期も過ぎていたので、それがヒナランかどうかもわかりませんでした。

まだ花の時期ではありませんが時期的に花芽はもう出ていると思います。
まだ見たことがない花ですので、どんな場所を好むのか、まだよくわからないことが
多いのですが、今までの経験と勘を頼りに、ヒナランが好みそうな場所を探そうと思います。

今日は、やまそだちさんも一緒ですので、じっくりと時間をかけて
慎重に探せば何とか見つけることができるのではないかと思っています。



・・・・そして・・・・

嬉しいことに、思っていたよりも速い時間に見つけることができました。
それはイワヒバが付いている急斜面をマメヅタランを探しながら見ていた時でした。












岩場に着生するように、一枚の葉から花芽が伸びてる株が目にはいりました。

これは間違いなくヒナランですね。
岩場に着生する様子が何とも可愛らしい感じです。

ウチョウランなどがいそうな所と同じような環境にいました。



















しかし、こんな険しい場所に咲くのですね・・・・・・

マメヅタランやムギランが咲く場所と似たような所です。
思っていたとうり花芽がもう出ています。
昨年に咲いた花殻もまだ残っています。



7年越しのヒナラン、喜びもひとしおです。

やまそだちさんも満面の笑みです。
いつも私は一人ですが、喜びを分かち合うというのは良いですね。
もし夕闇迫る時まで探しても見つからなかったら、また来週も来る予定でいましたので
気持ちの上では、正直ホッとしています。

周辺をよく見ると、点々と自生していました。











今回は岩場が乾燥していて、イワヒバがグーして閉じていたので
見つけやすかったのではと思います。

7年前に同じような場所を探した時は、梅雨の真っただ中で
イワヒバは全開で、岩場全体が緑深い印象でした。
同じような雨の後で、湿度が高い状態でしたら、イワヒバは葉を全開に
広げているので、小さなヒナランの葉は完全に隠れてしまっていたのではないかと思います。

ヒナランの様子がどんな感じなのか、しっかりと見ることができました。
これで、これからは見つけやすくなります。

岩場の草の中、岩棚の苔の上・・・・・・
まさにウチョウランが居そうな場所にいました。












花は下から咲いていきます。

もう少しで咲きそうですね。












更に岩場を探していると、やっぱりウチョウランもいました。










ちょうど咲き始めたところです。

ここにはヒナランも見えます・・・・・左下に















この株は花茎が2本、途中から折れています。
雨が少なく乾燥が原因でしょうか・・・・
まだ花芽は生きていますので、このままの状態で咲いてほしいです。










岩場を双眼鏡で見まわすと、ヒナランの小さな葉を点々と
確認することができました。

少し移動して別の尾根からまた慎重にトラバースして、
今度は少し薄暗い岩場を探してみます。


カヤランが岩に着生していました。
岩に着生したカヤランは初めてみました。








気をつけてイワヒバが付いている岩場に近づき、周辺をよく見てみると
何となく、ここにもいそうな感じが・・・・・・









注意深く眺めると、やはりここにもいました。

思っていたよりも、個体数は多いのかもしれません。












早朝から探しはじめて午前中に見つけることができました。

西日本では、ヒナランを沢沿いの苔の上や湿り気の多い法面などにも
自生している画像を見ますので、午後は場所を変えて違う雰囲気の場所も
探してみようと思います。







        






次に行った場所は、私が地図を見ながら当たりを付けた?場所ですが
どうも乾燥気味で、外してしまったかな・・・・・と少し後悔しはじめていました。

それでも歩き続けて行くと法面が苔蒸してきて、とても良さそうな雰囲気の森に
なってきました。

きっと何処かにいるだろうと思い目線を何度も変えて探してみますが
まったく見つけることができませんでした。
どうもこの山にはいないのかと諦めかけていました。

それでも、なんかいそうな感じがするので、この場を離れないで、
しばらく留まって探していたら、やまそだちさんが苔の上に着生している
株をついに見つけました・・・・・・・2人だと見落とすことも少ないです。 (^^
花が咲いていたら、もっと簡単に見つけることができたと思いますが
今の状態ですと、なかなか視線にはいってくるのが難しかったです。











場所を変えても見つけることができたのは嬉しいです。

岩に着生したイワギボウシの影にも隠れていました。












葉ッパだけを見た感じは、イワギボウシの幼葉と同じような感じですので
花茎が伸びていなければ、まず見つけることはできなかったと思います。







ようやくヒナランが自生していそうな場所が分かってきたのか
目線を更に下げて探していたら、ここの森にも数多く自生している
ことがわかってきました。

湿り気のある斜面にも点々と・・・・












気が付くと、もう4時を過ぎていました。
もうすぐ夏至なので、この時間でもまだ明るくて大丈夫ですが
初めての山域ですので戻ることにしました。

花はもうすぐ咲きそうな株もありましたが、まだ少し先のような感じがします。
北関東も梅雨に入りましたが、これから休みの日には降らないでほしいと願っています。



6月5日














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久しぶりに奥久慈の山へ

2018-06-06 18:50:47 | 登山

今日は久しぶりに、やまそだちさんと奥久慈の山々を歩いてきました。
以前は、筑波山や御前山、男体山、定浪周辺などをよく歩いていましたが
最近は房総へ行くことが多くなり、すっかりお無沙汰になっていました。

この山域の魅力は標高は低いのですが食害がないので、森がとても豊かで
周辺には素朴な山里が点在していて、山とセットでのんびり歩くのが良い山域です。

ウツギの花が垂れ下がる林道を歩くと花が多く、夏の花が咲き始めていました。
























ヤマタツナミソウ、シモツケ、ホタルブクロ・・・

トラノオなども咲き始めていて花の進みは早いです。
法面を覆うマタタビ。











植林の多い薄暗い林床には、この時期の定番コアジサイが目立ちます。
サイハイランの花は何とかまだ見られました。

















緑に覆われた自然林の森を登って行きます。











クモキリソウが点々と・・・・

樹に着生?したイチヤクソウ。
















尾根を歩くと時々岩場が出てきます。
以前、この山域でマメヅタランに出会いました。
そこは危なっかしい岩場をトラバースしていった場所でしたので
今回は自分を確保する短いザイル、ヘルメット、チェーンスパイク
そしてピッケルも持ってきました・・・・これがとても頼りになります。 









やまそだちさんには周辺で時間をつぶしてもらい
岩場を慎重に下降し、急な法面や崖をトラバースしながら
怪しい岩場を真横~下から観察してきました。

マメヅタランは房総探索で何度も見てきましたので
離れた岩場でも、それとわかります。

ここの岩場に張り付いているのは、マメヅタランですね
・・・・・トラバースして近寄るのは困難









ここは上の岩にいます。

ミヤマスカシユリもいます。
・・・・・ここも登攀、上からの下降は厳しい・・・・













足元に・・・・ここは目線で見られました。




















降りることもできそうでしたが、ちょっと迷って止めときました。
花に赤い模様がないタイプで葉の色も薄く、花と葉が混在していてわかりづらいです。







ここのシノブの中にいるのはムギランです。
ムギランも多く見られました。













目線の位置で見られた花々・・・・・




























房総でも美しい樹木に着生するマメヅタランを見てきましたが
唯一目線の位置で見つけることができた所は、やはり岩場の上でした。

一日歩いてみた感じですが、この山域は岩場を探せば、かなり高い確率で
マメヅタランに出会うことができそうな気がしました。
目線の位置で観察もできます・・・・多少のリスクがありますが・・・・

とくに注意しなければならないのは撮影の時で
片手でカメラを持つので、支点を探してザイルで体を支えると良いです。
間違っても灌木などに体重をかけると危険です。

それでも私的には、房総でヒルに警戒しながら歩いて観察する方が
リスク高い感じです。

ヒンヤリした岩場で落ち着いて観察ができる安心感が、ここにはあります。




・・・・・・・・つづく











コメント (2)
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