ヤガンウユミ(野厳折目)は
粟国島最大の伝統祭祀である
ニーヌハ(北の端)と呼ばれる所にヤガン御嶽がある
このヤガン御嶽で旧暦六月二十四日から二十六日の三日間
島最大の祭祀が執り行われる
ヤガン御嶽の近くの東北にヤマガマと呼ばれるところに
アラバ御嶽がある、このアラバ神を招いて行う祭祀である
このヤガン ウユミ祭祀の由来
昔、毎年旧暦の六月頃に成るとヤガンバルに
鎮座する神が、突風を起こしたり
畑仕事に来た人々の目玉をえぐったり
鼻を削たり、妊婦は流産するといった災いがおこった
困った島の人々は、今帰仁城の世ぬ主(城主)に
何とか荒ぶれる神を鎮めてほしいと願い出た
今帰仁世ぬ主は家来のピシチウフシュ(平敷大主)に
この荒ぶれた神を鎮めるように、粟国島に遣わした
ピシチウフシュは、バーイ(干魚)、粟、ミチ(神酒)などを準備させ
粟国のノロ(神女)達と一緒に荒ぶれる神をヤガンバルから
御願所のイビガナシーまでお連れし
用意したウサギ物(供え物)でもてなした
その後、この荒ぶれ神は島の人々に悪さをしなくなった
島の人々は感謝として、今帰仁祠を建立している
それから毎年旧暦の六月二十四日から二十六日は神を鎮めるため
ヤガン ウユミ祭祀を行い続けてきた
現在、島の繁栄と健康も祈願する
ヤガン ウユミ祭祀と成っている