雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

日本古代史 外国史料2 『漢書』「地理志」の2 「呉地条」より

2011年07月28日 06時04分13秒 | 日本と世界の古代史・遺跡・遺物

日本古代史 外国史料2 『漢書』「地理志」の2 「呉地条」より

 「外国史料1」で『漢書』「地理志」の「燕地条」から「楽浪海中に倭人あり、 分ちて百余国と為し、 歳時をもつて来たりて献見すと云ふ」という文章を紹介しました。

 通常の教科書には、ほとんど無視されているようですが、同じ『漢書』「地理志」の「呉地条」には似たような文章がのっています。

 「会稽海外に、東[魚是]人あり、分かれて二十余国となり、歳時をもつて来たりて献見す」

 [ ]内は、それぞれを半角文字にして、2文字で1画です

 (訳文は、森浩一さん『倭人伝を読みなおす』ちくま新書、2010年、p12)

 「会稽」というのは、長江(揚子江)の下流で川の南の会稽山という有名な山の付近で、現在の紹興付近、秦から唐にかけて会稽郡が設置されていて、緯度でいうと南九州当たりになります。

 森浩一さんは、この「東[魚是]」は、西九州のクジラ取りの漁民であるとしていますし、古田武彦さんは、近畿地方中心の弥生の「銅鐸国家」のことであるとしています。

 どちらなのかは、ぼくはまだ決めかねます。

 ただ確かなのは、この前漢の時代に、日本列島の中で北側に出て「燕地」と交流する、たぶん北九州の人たちと、南側に出て「呉地」と交渉する西九州か近畿の人たちの、2種類の海外交渉があったということが大事だと思います。

 しかも森浩一さんによれば「『漢書』「地理志」によると歳時をもって来たり献見していた国や集団は二つしかない」(同上、p)とされ、それが倭人と東[魚是]人なのです。

 日本神話のイザナギ・イザナミは、おそらくクジラ(いさな=勇魚)のことであると考えると、この東[魚是]人は、非常に重要な集団だと思います。

 


雨宮日記 7月27日(水) 中国高速鉄道事故報道を読んで

2011年07月28日 05時52分58秒 | 雨宮日誌

雨宮日記 7月27日(水) 中国高速鉄道事故報道を読んで

 中国高速鉄道での衝突・脱線事故の報道を見て思うのは、やはり「先進国」ではない「中進国」くらいということでしょうか。

 しかもすぐに衝突した先頭車両を重機で、みんな見ている面前で、堂々と地中に埋めてしまうと云う、ひじょうにわかりやすい「隠滅行為」。

 というより、ほとんどバカです。

 もっとスマートに狡猾に隠すのが「先進国」です。

 なんでも上から命令できる社会だと、そうなっちゃうんでしょうね。

 果たして、政府からは独立の「事故調査委員会」もできるのかどうか、不明です。

 中国共産党の一党支配をやめない限り、直らないでしょうし、このまま「社会主義を目指す」と称していても、ぜったいに「社会主義社会」にはたどりつかないと思います。

 なぜなら社会主義社会とは、絶対権力者や支配階級のいない、みんな平等な社会だからです。現状では、「社会主義を目指す」うえでの最大の妨害者が中国共産党です。