雨宮日記 2019年1月7日(月)の2 春の七種(ななくさ)
日本古代には「春の七草」はなかった。じゃあ「七草粥」は何なの?というと「七種(ななくさ)粥」だった。
加藤文三著『民謡歳時記 上』には「七草というと、春の七草……をすぐ考えるが、もともとは七種粥で、七種類のものを入れた粥である。『延喜式』四十には、「米・粟・黍・稗・箕子(みのみ)・胡麻・小豆」となっている。また「七つ」とは多いという意味で、必ずしも七種類にこだわらず、雪間より二葉・三葉を求めたり、タラノキの芽を入れただけのものもある。日も正月七日ではなく、宮中では正月十五日に七種粥を作った。」(p48)とある。
つまり「七草」でなく「七種」である。
小豆を入れた飯、いまの「赤飯(せきはん)」も「七種粥」の一種ということになる。