新・本と映像の森 228 ことばと詩 9 大隈言道『こぞのちり』より
昨日に続いて江戸時代の歌人。寛政十年(1798年)生まれ。慶応四年(1868年)没。没年は橘(たちばな)曙覽(あけみ)と同じです。
『こぞのちり』にこう書いています。
「わがものを詠まんとすれば異軆になり、異軆ならじとすれば古人のものになる。歌の難きところなり。さはれ、古人の歌いくつ詠みたりとて、詠まざるも同じ、生涯歌なくて歌詠みなるは悲しむべし」
心から同感します。他人の考えや組織の考えをいくら書いても、自分の考え・自分のブログには、なりません。
羽仁五郎『明治維新』岩波新書、1956年改版、p79に引用。