新・本と映像の森 237 編集委員会/編『天文年鑑 2019』誠文堂新光社、2018年11月26日
B6版、341ページ、定価本体1000円。
天文マニアのための年鑑形式のものは珍しいと思う。しかも第71冊目。ボクは10代の1960年代後半から、かなり継続的に買っていた。(読んでいたのでは無い!)
どういう内容かというと、9ページに「2019年の主な天文データ・・・・・・各惑星の位置・動き、流星、小惑星、彗星、連星、変光星の予報を中心にデータを掲載」と書いてありますが、そのとおりです。
毎年11月末に発行されて、① 前年2018年におきた主な天文現象、② 来年2019年の予報、③ 恒星・星雲・簡単な星図などのデータから構成されています。
たとえば2019年度版では中野圭一さん執筆「太陽系外縁天体 TNO」の253ページから256ページまで「オウムアムア天体」の記事がトピックスとして載っている。
この天体は2017年10月18日に発見された。離心率e=1.20と異常に「大きく」、双曲線軌道を動いているらしい。つまり太陽系内天体ではなく恒星界から来た可能性がある。
中野圭一さんは「ヨーロッパ南天文台ESOの8.2mVLTによる観測では、その光度変化から約400mほどの細長い棒状の形状をしている天体が7時間ほどで自転しているらしいことが伝えられている」(p256)と書いている。
これが自然物でなくて人工物だったら、と妄想してしまいます。まるで巨大な「ロンギヌスの槍」だ。あるいはSF作家A・C・クラークの小説ではもっと巨大でしたか。
天文趣味からは話がはずれてしまいました。
なお2015年、2016年、2017年の3冊だけ、たぶん買わなかったんでしょう。手元にありません。