新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

今帰りました:そして今日はDay0か・・・・

2009-04-22 01:06:58 | 医療

こんばんは

 

今帰りました

 

今日はまたドナーさんの自己血を含めた検査や、来週行われる骨髄採取術の関連の話、そして骨髄移植のDay0などがあります

 

骨髄移植のDay0がシビアな状態なので、基本的に出勤したら・・・・今日中に帰るつもりはありません。 In-Out管理を如何に行うかが勝負の分かれ目だと思いますが、バルーンカテーテルを入れてつきっきりで管理すればどうにかなると思っています。

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なかのひと 

今回は(いつもですけど)、本気で頑張ります

 

では、今日も遅くなりましたので失礼します

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白血病の予防:面白いですね

2009-04-21 00:42:29 | 医療

こんばんは

 

今、帰ってきました。

 

病棟は安定している方ですが、少しずつまた動きが出てきているようです。

 

それに対して万全の手筈は整えたいところですが、さてどうなる事やら・・・。

 

 

そう思いながら・・・・病棟の状態を見ていました。病棟の状態を確認しながら、患者さんの転院準備やその他の準備をしていたら、気がついたら0時を回っていました。

もう遅くなってきましたので、簡単な記事を一つだけ紹介します

 

 

白血病予防に…という話が出ていて僕の目を引いたのでご紹介します。骨髄の微小環境に影響するんでしょうね。

 

骨粗しょう症治療薬、放射線誘発白血病を予防=米研究

4月20日13時16分配信 ロイター

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090420-00000801-reu-int  

[シカゴ 19日 ロイター] 

米研究グループが19日、骨粗しょう症の治療に使われるビスフォスフォネート剤が、放射線被ばくによる白血病を予防するという研究結果を発表した。  

それによると、マウスを使用した実験で、同剤に含まれる2つの化合物が放射線被ばくによる白血病の進行を遅らせたり、予防することができたという。 

 

実験では、マウスに放射線を照射し、薬を投与されなかったグループすべてが白血病を発症したのに対し、薬を投与されたグループの約半数は白血病を発症しなかった。また、薬を投与されて白血病を発症したマウスについても、発症を遅らせることができたという。 

 

研究を率いた米軍放射線生物学研究所(AFRRI)のアレクサンドラ・ミラー氏は、軍関係者や宇宙飛行士らを放射線被ばくから守る方法を研究してきたが、今回の研究結果は放射線治療を受けるがん患者の白血病対策にもなる可能性があるとしている。  

人間の治療に適用できるようになるためには、今後も数多くの実験を続ける必要があるという。

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実は今日、骨髄の微小環境に関してふと思いついたことがあって、無性に実験がしたくなりました。イメージも出来上がって、どういう実験結果が出たらよいかというのもなんとなくイメージができていて、あとは時間とものがあれば・・・・なんて思っています

 

 

ビスフォスフォネート・・・骨髄腫などでも使われますが、骨髄の微小環境に何らかの影響を与えるのかしらと思って記事を読んでいます

 

それとも何か全く別の機序で発症を予防するのでしょうか?

 

面白いですね。こういう面白い話が患者さんをはじめとして、多くの人の役に立つのであれば時間を使う価値もあるというものです。

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なかのひと 

ぜひとも臨床の合間に研究もしたいものですね。

 

さて、明日もまた頑張ります・・・って、今日ですね。もうw

 

では、また。

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日本は研究費も少ない:すぐに結果がでない分野に対する先行投資の必要性

2009-04-19 18:32:42 | 医療

こんにちは

 

今日も病棟は安定しています。いつも安定しているとよいのですけどね。

 

先程、Pneumocystis pneumoniaのため入院していた患者さん家族に説明し、近日中に転院という方向で話が進みました。

 

前教授の退官パーティの日に呼吸困難で運ばれてきて、僕と研修医で対応して(僕はそのためパーティには参加せず)挿管して治療して乗り切った患者さんですが、80以上という高齢というのもありADLがなかなか保てず

 

(現時点での問題点:食事と歩行のみ)

御本人と家族の了解を取って家の近くの病院で転院先を探すことになりました。

 

まぁ・・・救命できたからよかったです。家族も喜んで帰っていきました。

 

 

と、書いている間に病棟に呼び出されて今まで対処していました。安定していると言いましたが、一般的には安定しているうちに入らないのでしょうね

 

まぁ、頑張ります~♪

 

医療・教育・社会福祉に力を入れなくては駄目だと書いてきましたが、教育費だけでなく研究費も基本的に国からの支援は「日本」はOECDでも低い国です。

 

それがこんなところにも出ているといってよいのではないでしょうか?

 

読売新聞です

 

iPSで日本抜かれた

「米に1勝10敗」開発者の山中教授

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090419-OYT8T00309.htm  

 

山中伸弥・京都大教授が世界に先駆けてつくった新型万能細胞(iPS細胞)は、アルツハイマー病や骨髄損傷などの治療を可能にする再生医療につながるとして、世界中で研究競争が激化している。  

 

しかし、日本は米国に押され気味だ。さらに再生医療に力を入れるオバマ政権誕生で、日本発のiPS細胞も、その果実はさらわれつつある

(ワシントン支局 山田哲朗、科学部 木村達矢、米山粛彦)

 

オバマ大統領は再生医療重視 

オバマ大統領は生命科学に理解が深く、これで再生医療が前進すると、業界は沸き立ってますよ」。全身の筋力が徐々に失われる筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)(ALS)患者に対し、世界初の再生医療の臨床試験を、今夏にも始めるニューラルステム社(米メリーランド州)のリチャード・ガー社長(56)が語る。  

同社は、神経の元になる特殊な細胞(神経幹細胞)を中絶胎児から採取し、培養・凍結保存する技術を確立。この細胞を患者18人の脊髄(せきずい)に注射し、失われた神経の働きを取り戻す方針だ。  

ALSは往年のメジャーリーガー、ルー・ゲーリッグが発症した病気として知られ、治療法がない。ガー社長は「毎日のように、世界中から研究の進み具合を尋ねる電子メールが届きます」と誇らしげだ。  

ブッシュ前大統領は生命倫理の観点から、人間の受精卵を壊して作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究への連邦政府助成を禁じていた。iPS細胞とほぼ同じ性質を持つ万能細胞のことだ。これに対し、オバマ大統領が3月9日、助成を解禁する大統領令に署名すると、経済危機で低迷していた同社の株価は反転上昇した。  

ジェロン社(カリフォルニア州)も今夏、人間のES細胞を使って、脊髄損傷患者8~10人を治療する世界初の臨床試験をスタートさせる。オバマ大統領が就任した3日後、米食品医薬品局が臨床試験を承認したと、同社が発表した。日本の患者団体「日本せきずい基金」の大浜真理事長は、「日本でも早く同様の治療を始めてほしい」と期待する。日本では、米国のような動きはまだないからだ。

 

悲壮感 

研究競争は非常に激しいが、iPS細胞というと必ず日本が出てくる状況を5年後、10年後も何としても維持したい」。3月31日、優れた医学研究者に贈られるガードナー国際賞の受賞記者会見で、受賞の感想を聞かれた山中教授の発言には悲壮感すら感じられた。  

 

主要科学誌に昨年掲載された国別のiPS細胞関連の論文数は、日本の1本に対し、米国が7本、ドイツが1本。日本オリジナルだったはずのiPS細胞研究はすでに、「1勝10敗」(山中教授)と、苦戦を強いられている。

米の研究者・予算は日本の10倍 治療活用などの技術、特許化狙う 

 

こうした日米格差は、なぜ生まれるのか。一つは研究者数の違いだ。ES細胞やiPS細胞などの研究者が集まる国際幹細胞研究学会の会員数は米国人1128人。日本人は118人で10倍の開きがある。  

研究予算も差がある。米国は再生医療研究に、国立衛生研究所だけで年間約940億円の予算を組む。オバマ大統領は科学技術予算の上積みを決めており、研究費はさらに増える見通し。カリフォルニア州が10年で3000億円、メリーランド州が1年で23億円など、各州政府も独自に助成する。  

日本政府もiPS細胞を将来の産業の柱として位置づけ、今年度に55億円の研究費を支出する。再生医療全体では200億円を投入。景気対策の補正予算でも大幅な上積みをめざすが、「日米の研究費には10倍以上の差がある」(内閣府)のが実情だ。  

大学での研究成果を産業につなげる手法も確立されていない。ニューラルステム社のような再生医療関連の企業数は、米国内で80社超。対する日本は10社余りしかない。京大は昨年9月、マウスや人間のiPS細胞作製方法について国内特許を取得した。しかし、世界の医薬品市場(66兆円)の半分を占める米国で、誰がiPS細胞の特許を握るかは米特許商標庁が審査中で、まだ見えてこない。  

 

米国の研究者たちは、山中教授とは別の手法で、より効率的で安全性の高いiPS細胞を作製したり、iPS細胞を心筋や神経など様々な細胞にして治療に活用したりする技術の特許化を狙う。カリフォルニア州にあるアイズミ・バイオ社は、製薬大手のバイエルが山中教授とは別手法でつくって特許出願したiPS細胞を使い、臨床応用を急ぐ。  

このままでは山中教授のノーベル賞受賞はあっても、政府が膨大な予算を投じる研究成果の大半がさらわれかねない。ガー社長は、「山中教授は研究以外の雑務にも忙しいはず。日本型モデルは大学に頼りすぎているのではないか」と指摘している。

 

廃棄受精卵の使用がES細胞助成の条件…米国立衛生研 

【ワシントン=山田哲朗】

米国立衛生研究所(NIH)は17日、胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の研究指針を公表した。オバマ大統領がES細胞研究への助成を解禁する大統領令に署名したのを受けたもので、指針は、連邦予算による助成対象を、不妊治療施設で余ったため廃棄される運命の受精卵を使った研究に限定した。最初から研究目的で受精卵を作るなど論争の多い手法に対しては助成を禁じた。

(2009年4月19日 読売新聞)

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実際のところ、こういった分野の発達により新たな産業も生まれるでしょうし、患者さんの役にも立つはず

 

そう考えると「研究費」などに関しても国はもっと関与してもよいような気がします。それをいかに国民に還元するか、そのシステムも作らないといけないでしょうね。

 

日本の場合は「研究費」の大半は「会社」から出ています。これは先進諸国では同じ傾向があるようです。しかし、ここまで国家の関与が少ない国も珍しいのではないかと思っています

 

先日OECDのDataを提示して教育などに関して書きましたが、今回は文科省でだしているDataを紹介します

 

国の負担率は他の国々が30%以上はあるのに、日本は18%程度と一カ国だけ低いわけです。 直接的に経済への影響が少ないと、あまり国庫負担はしない国が日本のようです。

 

教育も医療も重要なんですけど、すぐに結果がでない分野に対する「先行投資」が日本という国は少ない。 そう感じています。

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なかのひと 

本当はそういう分野(結果がすぐにはでない分野)にこそ投資しておくべきだと思うのですが・・・。

 

さて、今日はいったんこのあたりで失礼します。

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大学病院に総合診療部は必要?:一般病院には絶対いるけどね

2009-04-18 23:55:08 | 医療

今日は時間があるので記事を書いておきます。

 

久しぶりですね。家で複数の記事を書く時間があるのも。

 

記事を書く前に「時間」があったので、このBlogのフォーマットというのでしょうか、それを少し変えてみて「アクセス数」が出るようにしてみました。

 

なんか2か月前のところからしか「総アクセス数」がカウントされておらず微妙だったので、総アクセス数は外してみました。

 

では、記事の紹介です。

読売新聞です

 

「総合診療部」統廃合する大学病院が相次ぐ http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090418-OYT8T00464.htm

医師不足、財政難…  

 

臓器別に細かく専門分化され過ぎた医療への反省から、患者を総合的に診ようと設立された「総合診療部」を、統廃合する大学病院が相次いでいる。  医師不足や財政難が理由だが、診断のついていない患者の受け皿がなくなるうえ、若手医師を育てる場が減ることを懸念する声も出ている。  

 

総合診療部は2000年前後までに、約50大学病院に設置。ところが、05年9月に北海道大が廃止。07年4月には杏林大が廃止した。新年度からは京大が廃止し、群馬大は救急部と統合した。それ以前には02年9月、設立の翌年に廃止した島根大の例もある。  

 

 

廃止理由について、北大は「利用度が上がらなかった」と説明。杏林大は「専門の診療科の方が患者に人気がある。総合診療を担当する医師も少ない」とする。京大病院は「専門診療科への引き継ぎなどがスムーズにいかず、効率的でない面があった」としている。ほかにも廃止を検討しているところもある。  

 

ある大学病院の総合診療医は「総合診療は時間がかかる割には、手術や高額な検査を行わず、経営側から見れば不採算部門。経営に余裕がなければ風当たりが強くなる」と漏らす。  

 

臓器別の専門診療科よりも地位が低く見られがちなことも、医師側に不人気な理由としてあるという。  

 

日本総合診療医学会副運営委員長の大滝純司・東京医大教授は「総合診療科は、診断のついていない患者の初期診療を担い、臓器別の専門診療科からこぼれてしまう患者の受け皿になるとともに、医師教育の役割もある。研修医に人気のある一般病院ではむしろ増えている」とこうした動きに懸念を示す。同学会では近く、全国の大学病院の総合診療部にアンケートを行い、活動状況を調べる。  

 

患者の視点から開かれた医療の実現を目指すNPO法人「ささえあい医療人権センターコムル」の辻本好子理事長は「大学病院の総合診療部には、高齢化が進む中で必要性が高まっているプライマリーケアを担う人材育成の場として期待を持っているので、統廃合の動きは残念に思う」と話している。

(2009年4月18日 読売新聞)

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個人的には「大学病院」に必要なのかどうかという意味では「いらないのではないか?」と思ったりしています

 

少なくともうちの大学の「総合診療部」は不要だと思います。

 

先日笑い話のような話でしたがこんな話も聞きました

 

「○○さん、~という状態で(腸管穿孔)手術が必要です。これから外科に移って手術します」

「先生がしてくださるのではないのでしょうか?」

「…私(某病院の外科部長だった先生)は(腸管穿孔の手術は)できるのですが、大学のシステムでやってはいけないことになっていまして…」

 

総合診療部・・・確かに様々な訴えの患者さんが来ますので、それを全人的に診る必要はあると思います。

 

しかし、通常の診療において「紹介状」を必ず持ってくるように…となってきた現在、「総合診療」的な役割は開業医の先生方がしていらっしゃいますし必ずしも大学に必要ではないかもしれません

 

もっとも、地域の大病院・・というスタンスであれば「総合診療」的な役割は必要だと思いますけど・・・。

 

原因不明の「血球増加」「血球減少」などが紹介されてきて、話を聞いていると感染症だったり(証明しますけど)膠原病だったり(紹介していますけど)専門医だから他が診れないわけではないですからね。

 

ただ、大学病院の場合「専門家」がいるためにその専門分野に立ち入った診療を他の診療科がしにくいような気がします。

 

すなわち「勝手に血液内科の医師が高血圧の薬を出しているが、JSH2009(高血圧治療ガイドライン2009年版)に反する処方をしている」とか言われると面倒だし、住み分けの意味と専門家がいるのだから専門家に任せようという意味がある。

 

専門家がいるのに手を出して結果が悪いと「何を言われるかわからない」という面もあるため、非常にそういう意味ではやりにくいところではあります(僕は結構やる方ですが)。

 

 

総合診療が各分野の割り振りをするまでは良いのでしょうけど、根本的な治療ができない上に「いきなり受診」が少なくなってきた現在、外来診療部でしかないような気がします。

 

 

それは即ち大学病院の一分野である必要はなく、地域の基幹病院に存在して「専門医療」の必要性があれば「大学に送る」というスタンスでよいと思います。

 

ですから後半に書いてあることは当たり前で「大学で人気が出る必要」は全くなく本質的に「一般病院」に存在すべき診療分野です。

 

大学病院の役割はどちらかというと「専門診療」に傾いており、それに特化する形である方が良いと思います。

 

研修医の人気が云々ではなく、国民の健康に最大限寄与するべく「住み分け」する必要があると思います

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なかのひと 

簡単にまとめますと、大学病院に総合臨床部がある必要はない。それは間違いないと思っています。しかし、一般病院にはむしろ充実している必要があり、そこから大学病院に患者を「厳選」して送るようになるとよいと思います

 

 

先日ですが・・・近場の病院から「EBV」の初期感染である「伝染性単核球症」が大学病院に送られてきたり、ただのウイルス感染に伴う一過性の「血球減少」が送られてきたり、コラーゲンに関係するもの(血管炎2人とSLE1名)が血液内科に送られてきたりと一般病院の総合診療が強化される必要はあると感じています

 

 

研修医の教育のために「無理」に総合臨床部を作るのは「大学病院の医師を手薄にする」だけでなく「研修医の研修の機会を失わせる」ことになりかねません

 

僕はうちの病院の総合診療部は早急に廃止して、研修医をきちんとした内科の研修ができるようにしないといけないと思いますし、病床の再配分にもなるのではないかと思います

 

あとは学生の教育くらいでしょうか?

学生の教育というと・・・こんな記事がありました。

 

臨床実習1500時間義務化、在学中に実施…文科省検討会合意 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090414-OYT8T00284.htm  

医学教育のあり方を検討している文部科学省の専門家検討会(座長・荒川正昭新潟大名誉教授)は13日、医学部在学中の「臨床実習」について、1500時間以上行うことを義務づける方向で大筋合意した。  

医師不足の一因になったとされる卒後の臨床研修は事実上、半分に短縮される形になったが、同研修で行われてきた基礎的な部分を卒前研修に組み込むことを狙ったという。同省は今後、大学設置基準の見直しなどを行い、新たな臨床研修制度と同様に2010年度スタートを目指す。  

臨床実習は、医学部5年目から始まるが、全国医学部長病院長会議の07年度の調査では、2250時間以上行っている大学が7大学ある一方、1500時間に満たない大学が27大学あるなど、大学によってばらつきがあった。特に、6年目は医師国家試験の受験対策に追われ、実習そのものが形骸(けいがい)化していると指摘されてきた。  

見直し案は、臨床実習の時間を増やすほか、内科や外科などの診療科目の実習を充実させ、実習終了時の到達目標を明確にする。  

また、臨床研修制度で必修から選択必修になる小児科や産婦人科などの分野についても在学中から体系的に学ぶこととし、卒業までに医師としての総合診療力を身に着けさせることを目指すとしている。  

一方、臨床実習に入る前に知識の習熟度を測る「共用試験」については、統一的な合格基準を設け、学生の質を担保する。

(2009年4月14日 読売新聞)

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うちの大学は秋口まで臨床実習していますし、それから卒業試験が冬場までずっと。それから国家試験対策です。

 

ただ、学校によっては6年生になると「国家試験対策」だけで終わる大学もあるようですね。

 

それがいいとは全く思いませんが・・・。

 

実習もいい実習にしないと全く意味もないのですけどね

 

これに関しては僕はCBT、ポートフォリオを利用したクリニカルクラークシップ、国家試験に使用…というような感じで改善できるのではないかと思っています

 

それでは、今日はこのあたりで・・・

明日もありますのであと1冊本を読んだら寝ます

 

では、また。

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菜根譚と葉隠より:

2009-04-18 22:59:09 | Weblog

こんばんは

 

先程から「菜根譚」を読み直しております。いくつも「得るもの」のある書物の一つですが、「足るを知る」ことについても書かれております。

 

 

足るを知る・・・なかなか難しいことだと思いますが、現実に対して満足をしながらさらなる改善を目指す・・・そういう心なのだと思います。

 

僕は今の自分に満足しています。ただ、さらに知恵や力を得て多くの人に貢献したいと思っていますし、自分の家族というものも持ってみたいと思います。

 

 

子供たちには無限の可能性があります。

 

自分で言うのもなんですが僕はその可能性を伸ばせるような気がします。

自分の子供には間違いなく僕を超えるだけの力(才能のTotalは一定だとしても、才能は「傾き」でしかなく時間をかけて能力を開発していくのでしょう。その時間がありますから・・・)があると信じられますし、子供たちはよりよい世界にして行ってくれると思います

 

 

いや、子供たちの才能とかは生まれてこなければわからないでしょうけど(そもそも結婚相手を見つけないとw)、いずれにせよ毎日を満足してすごせることが大事なのだろうと思います。

 

その時その時の状況に応じて「その状況の素晴らしいことを実感し続ける」ことができれば死ぬまで後悔しなくてよいかもしれません。

 

 

また、僕が白衣のポケットに常に入れている「葉隠」には様々なことが書かれています。

 

 

武士道とは死ぬことと見つけたり」から始まる聞書第1の2は「一生懸命その日、その日を生きること」が書かれています

 

聞書第1の1には「武道の大意とは何か?」すなわち、「人生の生きる目的は何か?」と常に考えて生きていかなくてはならないという「目標の重要性」について書かれています。

 

 

どちらも僕の好きな本の一つですが、いずれも素晴らしい本だと思います。

 

最近「死ぬ覚悟」がまだまだ甘いと思うことがあります。

 

本来、いつ死んでもよいように最大限その日にできることをしておかねばならないのでしょうけど、まだ「時間」を100%有意義には活用できていないような気がします

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なかのひと 

僕達一人一人が時間を有意義に使って、毎日を満足しながら生きていければ「素晴らしい世界」といえるのだろうな~と思ってみたりしています。

 

このまま読書にふけりますw

 

夜中呼ばれないことを祈って・・・。たぶん今日は大丈夫。それとも…呼ばれるかしら?

 

では、また。

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医療費助成:もう少し適応拡大してほしい

2009-04-18 20:59:11 | 医療

こんばんは

 

先程、夕食とクリーニングなどを出す用事ついでに病棟に行ってきました。バックアップしているときは連絡がなくてもだいたい夕方にも一度は顔を出します。

 

夜中のQOLがそれで変わるからw

 

病棟は相変わらず安定していますが、明日は荒れ始めるかもしれないですね。患者さんの病態に対して・・・手があるのなら既に手は打っていますが、手の打ちようのない場合・・如何にSoftに着陸させるかが重要になってくるだけです。

 

それも医療ですから。

 

できる最大限のことを患者さんのために行う。それが僕らの行えることです。今できることを最大限・・・。

 

さて、今日の記事ですが医療費助成に関してです。

 

急性白血病などの患者さんの抗癌剤治療などは高額医療の対象になると思いますが、慢性骨髄性白血病などの場合…先日も書きましたが医療費の負担がないと「金の切れ目が命の切れ目」となりかねません。

 

さて、慢性骨髄性白血病も医療費助成の対象になるでしょうか?

 

肥大型心筋症など11特定疾患に医療費助成

4月18日11時26分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090418-00000307-yom-soci  

原因不明で治療方法が確立していない難病(特定疾患)のうち、肥大型心筋症など11疾患が、新たに医療費助成の対象となることが固まった。  

 

助成に必要な経費は27日にも閣議決定される2009年度補正予算案に計上され、厚生労働省は補正予算案の成立後できるだけ早く補助を実施したい考えだ。  

新たに助成対象となるのは患者数2万人といわれる肥大型心筋症のほか黄色靱帯(じんたい)骨化症、球脊髄(せきずい)性筋萎縮(いしゅく)症など。  

 

今後、厚労省健康局長の私的諮問機関「特定疾患対策懇談会」で、激しい症状が表れる「急性期」のみを対象とするかどうかなど疾患ごとに助成の認定基準を検討する。  

 

助成の対象になれば所得に応じて段階的に、入院で月額最高2万3100円、外来などで同最高1万1550円の自己負担限度額を設け、限度額を超えた分を国と都道府県が原則2分の1ずつ負担する。  

難病に対する医療費助成は、国が調査研究を進めている疾患のうち、重症度が高く患者数が比較的少ないために、公費負担を行わないと原因の究明や治療方法の開発に困難をきたすものが対象で、2000年の追加を最後に現在45疾患

09年度予算では国庫負担分として約230億円が計上された。  

今回のように一度に11疾患が対象に加わるのは極めて異例だという。対象疾患をさらに追加すべきだとの意見も公明党を中心に根強く、今後6疾患前後増える可能性もある。

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ここに書かれているように基本的には「患者数が少なく、積極的に研究や新薬開発がおこなわれない疾患」が対象になりますが、逆を言うと国庫負担が軽くて済む疾患でもあります

 

血液疾患の中で・・・慢性骨髄性白血病に関して現時点では「根本治療」というわけではなく、グリベックを飲んでいる限り「急性転化」するリスクを低く抑えることができ、患者さんのQOLと生命予後を著しく改善するというものです。

 

 

飲み続けなくてはならないという意味で、そしてまだ完治させることができる疾患ではないという意味では「難病」ですし、毎月高額の治療費が必要という意味で医療補助の対象になってほしい疾患の一つです。

 

外来でこの薬を飲んでいたら「安定」した生活が送れるはずなのに

 

先生、医療費が高くてもう飲み続けることはできません。他の治療薬にするか…治療を中止してください

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なかのひと 

なんて言われたら、医者としてこれほど悲しいものはないです。

 

助かる方法はあるのに、システムの面で医療の限界を感じるとは・・・。

 

慢性骨髄性白血病に限らず「完治」させる方法がなく、一生治療の対象になる疾患で・・・治療薬が高額なうえに「生活習慣病」と言われるような疾患ではないものに関してぜひ医療費の補助を国が与えて下されれば…と思います。

 

う~ん、体調がまだ完璧じゃないですね。早く治さないと・・・・

 

それでは、また。

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平和な病棟:久しぶりの外での昼食

2009-04-18 12:57:19 | 医療

こんにちは

 

今日は非常に病棟が落ち着いていて、僕も

「今日はもう帰ろうかな」

と思い、昼食も病院の外で食べる(土日以外だと、昼飯を食べれるか否かという問題もありますが)という久しぶりの経験をさせていただきました。

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すごく久しぶりにラーメンを食べました。

 

体には悪いかもしれませんが、まぁ時には良いでしょう。

 

そんな安定した病棟ですが

「う~ん、平和な病棟だな~」

と僕が言うと、口々に研修医が

先生、それは禁句です

前もそんな話をしてから大荒れになったんですから

と、言います。

 

 

平和な方が少ないからだよ・・・。

 

それにみんな勘違いしているけど、白血病や再発した悪性リンパ腫を集めているから、これだけ荒れているわけで、普通に元気に帰っていく人も大勢いるんだから・・。

 

 さて、この後は本を読んだりしながら病棟から電話が来た時に備えます。

 

こんな平和な日にバックアップでなかったら体を動かせるのですけどね。

 

24時間・365日On Call体制です。

 

それでは、また。

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病床数削減が患者さんのメリットになるか?

2009-04-17 23:42:39 | 医療

こんばんは

 

今日は朝回診のあと、毎週金曜日の定例行事・・血液回診がありました。

 

今日から週末のバックアップの人が診察して歩くという形を取ることになり、僕が先頭だったりw

 

「おはようございます。先ほどもきましたが、また診させてください」

 

・・・・・微妙~(笑

 

その後もいろいろありまして、今日は最後に研修医の先生に中心静脈カテーテルの挿入を行ってもらいました。

 

バックアップは血液内科医全員w

 

3回目で穿刺だけ(僕が)交代しましたが、他はまぁ・・・よしとしましょう。

 

と、他にもいろいろやっておりましたが…今日は体調も芳しくなかったので早めに撤退してきました。

 

 

食後に腹痛(差し込むような痛み、普通なら胃潰瘍などを疑う)はするし、何に感染したのかリンパ節は腫れて痛いし・・・ ということで、今日は早めに撤退。

 

何といっても週末フル回転しなくてはならないですから・・・・

 

さて、今日は体を休める前にこちらの記事を・・・。

 

 

最終的に病院が潰れてしまうと患者さんに不利益が出るわけですが、病床数削減で患者さんに不利益がでないということはないかもしれません

 

僕らもどうしようもないと頭を抱えている毎日です。

 

 

先日も

「自家移植や同種移植を行う悪性リンパ腫・骨髄異形成症候群以外の(悪性リンパ腫や骨髄異形成症候群)患者は全員転院させないと、白血病の患者さんとかの診療ができない」

という話が出ていました。

 

これが現実です。 困ったものです。

 

うちも事実上同じ規模で病床削減してますからね・・・。

北海道新聞です

 

市立札幌病院137床削減 効率活用で黒字目指す

(04/17 07:53)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/159528.html  

 

札幌市は市立札幌病院(八百十八床)と精神科専門の同病院静療院(百六十二床)の病床数を計百三十七床(14%)削減する公立病院改革プラン(二〇〇九-一一年度)をまとめた。役割を高度医療に特化し、容体が安定した患者には地元の病院を紹介するなどして病床を効率よく活用、一二年度の黒字転換を目指す。  

 

国は各自治体に、公立病院の経営改善計画を策定するよう求めていた。市立の二病院は昨年度の赤字総額が約九億円となる見込み。  

市は市立札幌病院の病床数を来年度から削減、一一年度までに七十五床減の七百四十三床にする。  

静療院は一一年度に、成人部門(百二床)を四十床程度に減らした上で本院に移す。  

入院患者の一部に他病院への転院が必要なケースも出てくるが「身体的疾患と精神疾患を併せ持つ患者を受け入れられるようになる利点がある」としている。  

 

今年二月の市立札幌病院の病床利用率は82%だが、病床数の削減などで一一年度には90%を目指す。また、容体が落ち着いた患者に地元の病院を紹介する「逆紹介率」を、昨年度の27%から一一年度には二・二倍の60%に増やす。  

市病院局は「患者に不利益がでないよう、転院後も他病院と連携してフォローしたい」としている。

-------------------------------

恐らく多くの病院が直面している問題なのでしょうけど、本当に大問題です。

 

病床利用率を上げないとやっていけない。看護比率が高くないと病院の収益が上がらない。けど、看護師数は急には増えない→病床削減するしかない

 

病床削減=患者さんは締め出される

 

受け入れる患者を高度な医療に特化する→それ以外の患者さんは?

 

 

こういう現状を一般の国民の方がどれほど理解されているだろうか?

 

「大学病院に来たのになぜ私たちが他の病院に行かなくてはならないのか?」

そうじゃないと、診療が成り立たない国の制度だからです・・・orz

 

うちの大学の周辺に血液内科はほとんどなく、患者さんが集中していますが、それを診きれるわけもなし・・。

 

先日、安全に抗癌剤治療を施行できなくなりつつあると言いましたが、すなわち病床数が足りない。医師も足りない。看護師も足りない

けど・・・患者さんは多い

 

(再発した患者さんを)外来で治療するためには治療強度を落とす必要があるが、治療強度を落とすことは再発した患者さんに対して大きな不利益になる

 

だからと言って他の病院も受け入れるだけの余力はなく・・・・。

 

そうすると治療強度を落とさずに外来で祝祭日を含めて毎日状況を確かめながら治療をしていくしかないわけで・・・・(僕らの負担ってすごい大きくなってるw)。

 

急性期病院に限って言えば・・・病床数の削減が患者さんの不利益にならないということはないと思います

 

少なくとも自分が勤務している「ここ」に関して言えば、完璧に不利益になっています。

 

先日の嫌がらせのために診療科変更した「あれ」に関しても、完全に血液診療に関しては不利益以外の何でもないですし…最悪ですね。

 

急性期病院の病床数削減が本質的に患者さんのためになるかどうかは僕は否定的に考えています。唯一、患者さんのメリットになるとすれば「看護師」さんの数が相対的に増えますので、そのことだけでしょうか・・・。

 

まぁ、いずれにしても「国の政策」は「国民」の健康をどのようにしようと思っているのか。そして国民の健康不安が広がれば、経済にも打撃を与えかねないとなぜ気がつかないのでしょうか?

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なかのひと 

僕は不思議でなりません。

 

それでは、今日はなんとか僕自身の体調を回復させたいので、ここら辺で失礼します。

 

では、また。

 

 

P.S 

昨日外来でこんなこと言われました

「先生、やせましたね。癌だったりしませんか(笑

「多少はやせますよ。毎日食事する時間もないんですからw

「調べたら癌だったりしてw けど、心配しないでください癌で治療をしても、私みたいに太ることはできますから」

「ははは。健康に気をつけます。じゃぁ、お大事にしてください」

 

 

何故外来でこんなことを言われるんだかw

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育児休業法改正案:医者は無理だろうな(笑

2009-04-16 23:36:48 | 医療

こんばんは

 

今日は若干早めの帰宅です。

今日は外来日ですから、いつものように朝回診をして外来に行きました。

本当は行って荷物を置いたら医局に行くつもりだったのですが、壊死性リンパ節炎の疑いで1カ月くらい経過を診ようと思っている若い女性の患者さんが座っていました。

 

来月来るはずなのに・・・?

 

と思い、すぐに呼んで話を聞くと新しいのが出たような気がするとのこと。触れた限りでは今まであったリンパ節は縮小しており、本人の自覚症状も改善。本人が訴えているリンパ節腫脹も微妙なラインだったのでとりあえず経過観察としました。

 

と一人見ているうちに患者さんは続々集まってきていて・・・・。

 

えぃ・・とスタート。

 

新患、飛び入りなどを含め今日は合計30名ほど・・・。意外と少ない。

 

15時に終了~

 

外来の助手さんが

「先生、今日は早いですね。私がいるうちに終わっているの初めて見た気がします」

と拍手

 

「いや、一応30名位の時や変な急患とか来なければ15~16時くらいに終わっていますよ(おおむね変な急患がきたりするのだが)」

思わず言ってしまった。

 

 

その後病棟に戻りましたが、こちらも安定しており(低め安定もいますが)Good。病棟の状況確認後に昼食を食べて、医局へ。

医局で事務業務をして本を読み・・・。

 

そして血液内科のカンファレンスが始まり、先ほど予定通り22時に終了となりました。

 

そして病棟で少し話をしてから撤退です。

 

さて、今日の記事はこちらから。

朝日新聞から育児休業に関してです。

 

 

医師はあまりにも人手が足りないので「育児」のために休みにくいですし、それが人間の生死に関係する(僕らのような血液内科はまさに生死に関係します)のでますます休めません

他の職種であっても、今の「効率の悪い」社会構造では「育児休業」は難しいのかもしれません

 

朝日新聞です。

 

育休法改正案、国会提出へ 時短勤務など企業の義務強化

2009年4月16日8時1分

http://www.asahi.com/health/news/TKY200904150335.html  

子育てしながら働き続けられる環境を整えるため、厚生労働省は来週にも育児・介護休業法改正案を国会に提出する。3歳未満の子どもがいる従業員を対象にした短時間勤務と、残業を免除する制度の整備を企業に義務付けるほか、父親の育児休業の取得も促進する内容だ。法改正が実現しても、職場の意識改革を進めて育休を利用しやすい職場環境をつくれるかがカギだ。  

 

労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で15日、同法改正案要綱が了承された。今国会で成立すれば来年春にも施行される見込みだ。  

改正内容は、いずれも企業の取り組み強化を迫るものだ。  

 

短時間勤務と残業免除の制度を整えた企業は現在、それぞれ約3割、約2割にとどまっている。  

現行では子育てと仕事の両立支援として、両制度に加え託児施設の設置運営など7項目のいずれか一つの実施を企業に義務付けているが、改正案ではこの2制度の整備を義務づける。  

男性が育児休業を取りやすい環境も整える。厚労省の調査によると、40歳以下の男性社員の3割が「育休をとりたい」と考えている。だが、実際には男性の育休取得率は1.56%(07年)にとどまる。事業主は従業員が希望すれば育休を認めなければならないが、労使で合意すれば専業主婦(夫)がいる家庭の従業員を対象外にできるとの規定があり、事業所の75%が適用している。改正案ではこの規定を削除し、希望すれば育休を取れるようにする。  

 

こうした規定などに違反し、厚労相の勧告にも従わない場合は企業名を公表する制度も新たにつくる制度は整っていても、「昇進に影響する」「同僚に迷惑をかける」など利用しにくい雰囲気があるとの声は多い。改正によって、両立支援が実効性あるものになるかは、経営者の取り組みにかかってくる。  

 

 

一方、保育所を利用していた共働き家庭は、子どもが小学校に入ると放課後の居場所がなくなるという「小1の壁」に直面する。労働組合などからは短時間勤務や残業免除の整備に関する努力義務を小学3年まで延長するよう求める意見もあるが、今回の改正では見送られた。(高橋福子)      

◇ 〈育児・介護休業法改正案のポイント〉

・3歳未満の子どもがいる従業員に対する短時間勤務制度と残業免除の義務化

・専業主婦(夫)がいる従業員も育休取得が可能に

・父親と母親が育休を取る場合は、育休期間を「子どもが1歳2カ月になるまで」延長可能に(現行は「1歳まで」)

・父親の育休の再取得が可能に

・勧告に従わない企業名の公表

-------------------------------

とのことです。

 

 

育児休暇。僕は結婚もしていなければ子供もいませんが、子供ができたらぜひとりたいですね。

 

もっとも取れそうにありませんがw

 

 

同僚に迷惑をかけるという気持ちから「育児休暇」を取りにくいというのはどの職業でも同じではないかと思います。

 

因みに医師であれば・・・・

大学病院の医師で多数の医師がいる診療科であれば良いですが、人数の少ない診療科で一人が欠けると致命的な人員減になる場合・・・。どう考えても不可能でしょうね。

 

逆に地方の病院で内科医が1~3人だった場合に内科医が休めるのか?

産婦人科医が一人、もしくは2人だった場合に産婦人科医は休めるのか?

 

そういう問題もあると思います。

 

 

・・・・・・・・・もっとも、医師の場合、育休だけではなくて普通の休みも取れないのか・・・(笑

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なかのひと 

僕が医師なので医師の場合について書いていますが、いずれの職場も「休める環境づくり」は重要だと思います。

 

それと制度が両立して初めて「実効性があるシステム」になるのだと思います。

 

 

今日は実は疲れ気味です。

僕は今週末もバックアップに入りますので休みありませんw

 

 

そういうことで、このあたりで失礼します

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待遇改善?:状況の改善はないよ、悪化はしても・・・

2009-04-15 23:56:53 | 医療

こんばんは

 

さて、当直明けで流石に疲れましたが、今日はそこそこ安定している病棟から、先程帰ってきました。

 

 

昨日の当直帯、よくある大荒れではなく安定していましたが、全く寝れず。

 

23時くらいまでは病棟業務などなどをやり、非常に体がだるかったので23時に寝ようと思いましたが、その30分後に救急隊から電話。

 

 

因みに第一声に腹が立った

 

「お疲れ様です。特に問題はなさそうな患者さんなんですが・・・」

 

 

問題なさそうなら大学病院にかけてくるな・・・・

 

「○▽病院かかりつけでHOT導入している方です。呼吸困難で救急要請がありました。~~~」

「Vitalは?」

「はぃ」

「Vitalを教えてください」

意識は清明で・・Vitalは安定していて、SpO2 100%・・・」

 

 

ちょっと待てぃ Vitalが安定していて、その状況下で救急隊も問題ないと判断しているのを大学病院に最初に電話するのか?

何でもかんでも大学病院に電話していたら、患者受け入れるべき人が受けられなくなるだろうに。レベルが低すぎないか?

 

「え~と、Vitalも安定していて特に問題ないという状況でしたら、まず2次救急を探すべきではないでしょうか?こちらは白血病などを主体にしている患者さんで満床です。2次救急をまずあたってください

 

どういうトリアージをしているんだ?

 

まぁ、先日のように入院してすぐ挿管するような患者ばかり来られても困りますが・・・・。

 

 

その後、病棟から電話(当直室のカギは閉めないようにしているのに、何故当直携帯を鳴らすかな・・・・)があり、それに対応した後もアラーム音などでほとんど寝れず。

 

 

そのまま今日に突入し、患者の回診も終わって検査データなども確認したところ・・・。

 

「外来です。○▽救急から電話で、~さんが呼吸困難で」

「わかった。それはうちのかかりつけだし、僕が診るので」

 

 

救急車が来たところで対応。さらに別の患者さんも来て、それも対応。

 

「救急車大丈夫?」

「大丈夫です。入院は不要です」

 

 

現在、病床利用率150%の血液内科。他科からクレームは来るし、大変です。けど、血液領域は急変が多いし、患者さんに対して医者少ないし、病院もないから断れないのですよ・・・。

 

 

これらが終わったところで教授回診に合流したら、再び先日とは別のドナーさんが自己血取りに来て、さらにその後も患者さんが・・・。

 

そういうのが終わってご飯を食べたのが15時過ぎ。

 

 

まぁ、そんな生活がいつものように続いていました。

 

という、日常ですが「大変ですね」と言われて…来ていた学生に言った僕の一言

「大丈夫、忙しいけどそのうち楽しくなってくるから」

 

そういうのをハイになっているというのだ(笑

 

 

では、今日の記事に行きます。

こういった勤務医の待遇改善に関しての記事です。

 

僕の待遇?改善しているのかしら?まぁ、状況の改善はないですね。間違いなく(笑

 

 

勤務医の待遇改善、実感薄く 中医協が実態調査

4月15日22時21分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090415-00000621-san-pol  

 

病院勤務医の待遇改善を目指した平成20年度の診療報酬改定について、中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)が実施した検証調査で、改定前よりも業務負担が軽減されたり、給与が増えるなど「待遇が改善された」と回答した勤務医が1~2割程度にとどまっていることが15日、分かった。医師不足の状況が改善されない中、報酬増の恩恵を受ける勤務医は限定されており、診療報酬改定だけでは勤務医の待遇改善を実現することの難しさが浮き彫りとなった。  

 

20年度の診療報酬改定では、医療秘書を配置するなど勤務医の待遇改善に向け体制整備をしている医療機関に対し、診療報酬を加算して支払うことになっている。検証調査は昨年12月~今年2月、この加算報酬を取り入れた医療機関1151施設を対象に行われ、516施設から回答が得られた。管理職の勤務医2389人、一般の勤務医4227人にも現場の勤務状況を尋ねた。  

 

調査結果によると、加算報酬が得られたため勤務医の給与面の改善を図った医療機関が45%。内訳をみると(複数回答)、勤務医の当直などの手当を増やしたのが75・4%、基本給を増やしたのは36・2%に上ったが、勤務医側に給与面の改善状況を尋ねると、手当について「増えた」と答えたのは7・6%にとどまり、86・6%が「変わらない」と回答した。基本給も「増えた」は12%で、「変わらない」が79・5%だった。  

 

勤務医に給与増が実感されていない理由について、厚労省は「医療機関側が報酬増を、勤務医以外の職員にも全体に広く薄く配分したため」と分析。手当に関しては、実際にお産を取り扱った産科医だけに支給するなど対象者が限定されるケースが少なくないとしている。  

 

また、業務負担の軽減状況については、診療報酬改定前より当直回数が減るなど「改善」と回答した勤務医(管理職)は16・8%どまり。「変わらない」は41・3%で、逆に「悪化」は40・8%にも上った。業務負担が改善されない理由に関しては、高齢化に伴う患者増、研修医を含む医師数の減少、事務作業の増加などの回答が寄せられた。  

 

ただ、診療科別にみると、「改善」と答えた割合が救急28%、産科25・6%、小児科22・4%となり、診療報酬改定で重点的に報酬を配分した診療科では一定の効果がみられた。

-------------------------------

僕は医療が楽しくてやっていますけど、待遇的にはあり得ないと言われそうですよねw

 

看護師さん方からは

「ありえない。先生、辞めたほうがいいよ」

と言われますが、仕方がありますまい。母校ですからw

 

それにこのシビアさが僕を急速に育ててくれていますしね。

 

しかし、看護師さん達が僕の状況を見てあり得ないというのは・・・僕がほぼ16~18時間/Dayで毎日働き・・・休んだことはなく、いろいろな制度によってがんじがらめに合い、ついでに病床削減の余波で病棟運営がシビアになり、サテライトに患者が増えるため患者を診るのが大変になる

 

まぁ、この状況の良いところを見れば「楽しい」+「経験が普通のところではできないほど豊富」

 

 

あぁ、話がずれてしまった。

 

勤務医の待遇改善。はっきり言えば勤務上の待遇改善を行うためには受け入れる患者さんを減らして、受け入れなくするしかないです。

 

それは医師の応召義務に反するかもしれませんが、そのくらいでしょうね。 かといって、それをやるのは「患者さん」すなわち国民の利益になるわけではない。だからやりたくはない。

 

 

しかし、国はそうやってTriageをかけなかったら「限りある医療資源」を使えないような状況にしてしまっているのだ

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なかのひと 

実際、だんだんあり得ないような方向に医療が進んでいるような気がします。日本でも「安全」に患者を診る…というのは不可能になって、患者さんを診るためには若干無理でも、外来に回すしかない…という状況になっているような気がします。

 

というか、なっています。まるでアメリカのようです。

 

 

いろいろな意味で医療崩壊が近づいてきています。国が医療を手薄にしたために安全に診療することも不可能になりつつあるというのがびっくりです。

 

そんな状況にあるということを一般の国民は知らないのだ・・・。

 

勤務待遇の改善の話から、そういう現状が医療崩壊を加速し、安全に患者を診ることすらできなくなっている日本の医療の話にとんでしまいました

 

気がついたら日をまたぎそうなので、このあたりで・・・

 

では、また。

 

P.S 当直明けなのによく体が持つなぁ・・・・。流石・・・というかなんというか(苦笑

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