夕暮れのフクロウ

―――すべての理論は灰色で、生命は緑なす樹。ヘーゲル概念論の研究のために―――(赤尾秀一の研究ブログ)

ヘーゲル『哲学入門』第二章 国家社会 第二十九節 [国家と市民の権利]

2021年06月29日 | ヘーゲル『哲学入門』
 
§29

Der Staatsgewalt sind die Bürger als Einzelne unterworfen und gehorchen derselben. Der Inhalt und Zweck derselben aber ist die Verwirklichung der natürlichen d. h. absoluten Rechte der Bürger, welche im Staat darauf nicht Verzicht tun, vielmehr zum  Genuss und zur Ausbildung  derselben allein in ihm gelangen.

§29[国家と市民の権利]

個人としての市民は国家権力の対象であり、またそれに従属する。しかし国家権力の内容と目的は、市民に生まれながらの諸権利の、すなわち絶対的な諸権利の実現である。国家において市民は権利を放棄することになるのではなく、むしろただ国家の中においてのみ市民の権利は享受され実現されるのである。



市民の権利は国家があってこそ守られ育成され享受することができる。




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