玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

⑫船上で9・11を迎える

2006年02月18日 | ピースボート世界一周
あの日から今日で丁度4年の歳月が流れた。46回クルーズではグランド・ゼロ地点に立てたらしいが、今回は 「9・11後の世界を考える」 としてその日の夜、討論会が開かれた。主旨としては・・世界では同様の悲劇は数多く起きているにも関らず、9・11だけが 「人類の悲劇」 として突出して強調され、その後アメリカは国際法を無視して戦争に突入していった。もう一度時計の針を4年前に戻し、これまでの4年とは違う今後の未来を紡ぎだすキッカケになれば・・というものだった。
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 この事件の直後視察団として現地入りしたスタッフは、「このテロ攻撃は世界の警察として君臨するアメリカの軍事力と経済力への攻撃であると直感した。その後、アフガニスタンを訪問し、そこで9・11を支持する人々が大多数いることに驚いた。9・11を考える時、単にアメリカを批判するだけではこの戦争の全容は見えない。なぜこのような非人道的なテロ攻撃が、イスラム社会で支持されるのか考えるべきだ」と発言した。

 また米国本土にいたGETteaterは 「テロ直後、身の回りではアラブ人は怖いと感じる人や、軍隊を補強し強い国家が必要と唱える人が多くなった。もちろんブッシュ大統領の支持は急上昇した。この戦争に反対する私のアイデンティティはゆらぎ、世界の人々がアメリカをどう見ているか不安になった」と発言している。

 また当時日本で英語教師をしており、今はこのboatで英語教育のマネージメントをしているK氏は、当初TVをみて事故だと思った。休暇で帰国し自分の国が変わっていってるのを実感した。アメリカの国は変わらないが、アメリカ人は変わりつつある。国論は2分しているがやっぱり私は自分の国を愛している。ピースボートではアメリカが敵国視している所でも、受け入れられ訪問できている国もある。アメリカ人にももっと世界を知らせる教育が必要である」と発言している。

 確かに被害を受けた国の数が多いことや、経験したことのない形のテロという意味においては,特異的ではあるけれど、今までと決定的に違っているのはアメリカの地でおこったから・・・といってしまえば言いすぎだろうか。

コメント (2)
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