10月8日昼前ギリシアのピレウス港に入港す。22時半には帰船という短い時間だったので、近郊の車窓見学が主であったがアクロポリスの丘にあるパルテノン神殿は歩いて登った。夕方は異国情緒タップリの街を買物がてら歩いた後夕食を囲む。
何といっても強く印象に残ったのは、透明感のある美しさだった。紺碧の深く澄み切った空。キラキラと輝く海面。カラリとしてはいるが強い陽光。日射をはね返す真っ白の建物。アクロポリスの丘から眺める市街は青、白、緑のコントラストも眩しく、果てしなく連なっていた。
市街は海から丘状に緩やかな形状をなしていた。片側が地中海に面した通りをバスで走ったせいか、さほど過密と言った印象は受けない。海岸沿いは係留された船舶、コヒーショップ、木立、海がチラチラと臨まれて穏やかな昼下がりといった風景であった。
アクロポリスの丘はさすがに世界遺産だけに、次から次に観光客が訪れて石畳は擦り減り、足元に注意が必要だった。パルテノン神殿は大きかったがイメージしていたよりは小さい。大きい=モット大きい(巨大)と摺り込まれるのだろうか。公開と修復の様子が見て取れたがその日は修復の作業は見られなかった。傾斜を利用した半円形の立体劇場もし設えられ、カラヤンの演奏会や日本の能が披露された様だ。当日も何やら準備中であった。地形による音響効果は抜群なのでは?
マラソン発祥の地などの見学を済ませた後、街の散策と夕食。観光客ばかりではなかろうと思える多くの人々が街に繰り出し、屋内、外のテーブルで賑やかに歓談しながら食事をする。この辺が日本とは事情が違いそう。日本では若者ばかりが目立つ。ところでチョットお疲れ気味のサラリーマンの「立ち寄り所」はヨーロッパでは「パブ」なのだろうか?