2500年前に建造された万里の長城は、20年振りに訪れた私達を霞んでいた眺望を除けば寸分違わず迎えてくれた。「今日は曇っていますね」と日本滞在経験のある当地案内人は言っていたけれど、曇天のせいではなく明らかにスモッグだ。
2泊した北京は朝から夕迄ズットもやっていた。曇りなら空の問題で眺望に支障は来さない筈。故宮を巡りながら霞む天上に月とも太陽ともつかぬ丸い陰影を見て月か太陽かと訝った。案内人は月だと言ったけれど?で太陽だったように思う。
上海、北京は再訪で杭州、蘇州は初訪問。上海、北京の発展、変貌は確かに目覚しい。ビル群の林立。間に古い建物の混在。まるでScrap and Buildの見本。”何が何でも08年8月8日のオリンピックに間に合うように”北京は狂騒の最中にあった。かって見た広い道路上に自転車の洪水は今回は車、バイク、自転車が交錯してヒヤヒヤもの。両測を縁取る緑豊かな街路樹も排ガスを吸いきれない。
杭州、蘇州は北京よりズット南に位置しビル群の林立は同じでもいくらかマシ?もっとも人口が日本の13倍で人の多さに静かさは感じ難い。それに飛び交う会話が大声で喧騒に拍車がかかる。それでも西湖、寒山寺、拙政園、虎丘斜塔、船での水路巡りと楽しんだ。
13名のメンバーはシニアで男性4人組、女性2人組、3夫婦、1婦人だった。皆さん良く海外旅行をされている風で、数少ない私自身の経験からしても確かにどの国に行っても日本人グループとヒッキリナシに出会う。小数で旅行したいのだが、言語や不慣れの問題もあってパック旅行も致し方なく、効率、利便、割安感に乗っかったパックでの海外旅行は当分続くだろう。