毎年その色合いを楽しみにしている「柿の若葉」が姿をみせて日毎に成長を見せている。ドウダンツツジやニシキギは点々と小さな葉をぎっしり芽吹き始めた。ハナミズキは二、三日前に精一杯に花開いた。いつの間にか「フキの葉」が蕗の薹を収穫した跡地一面を敷き詰めるように茂り始めた。芽吹きの季節の中でサルスベリだけはいまだに何の萌しも見せていない。
春が埃っぽい季節だと改めて私は感じている。車のフロントガラス、ベランダの手すりなどに、短期間のうちにべっとりと埃が積み重なってしまう。私には毎日雑巾がけするほどの根気や心がけの持ち合わせがない。一週間に一回ぐらいの雑巾がけができればいい方だ。今の節気である「清明」とは万物がすがすがしく明るく美しいころという意味だろうが実態と大いにかけ離れていると思う。
日本ではスギ花粉の飛散や黄砂現象は春に起こることが多い。現在日本人の四人に一人は花粉症だという。私は朝の起きてすぐの時に、くしゃみ鼻水に悩まされているが、これなど軽症の方だろう。鬱陶しいから外出時にマスクはしていない。病は気からというので「気のせいじゃないの?」と自分に問いかけて玄関を出る。この暗示療法は最近始めたことなのでしばらくは続けるつもりだ。
福島原発の事故に伴う放射能雨に警戒を強める韓国で、中国から飛来した黄砂から核分裂によって生成される放射性物質セシウムが含まれていたとして健康被害を不安視する声が高まっているという。黄砂に関連して今朝の新聞コラムでつぎのことを知った。91年以来「日本砂漠緑化実践協会」がボランティアを募って中国で植林を進めている。未来のために砂漠に木を植える。それは黄砂による日本の環境汚染防止にも役立つ。砂漠に苗木を植える「緑の協力隊」の参加者には東北地方の人も多い。3月以降やむなく派遣を断念したグループもある。困難な状況の中でも活動を継続するために中国に渡る日本人がいる。