玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*わが道をゆく

2015年12月28日 | 玉川上水の四季

 多摩北部の五つの市は「広域行政圏協議会」を設立して幅広い分野で連携を深めている。その一つに「圏域美術家展」がありその28回目が小平市の市民文化会館で12月8日から6日間開催された。最初は清瀬市郷土博物館で始まり、16回目から巡回開催となり本年度は小平市で3度目の開催という。玉川上水緑道で偶然出会った鈴木さんに案内のハガキを渡されて、その翌日に美術展に出かけた。

 

 鈴木さんは「滅びゆく玉川上水のウラギンシジミ」と題した鉛筆画を出展していた。どこまでも「玉川上水の四季」から離れることはない。全38点うち8点が無所属で活動する画家の作品だった。さすがに開催市である小平市は他市のほぼ3倍の数も出展している。当番をしていた鈴木さんと会場で話をした。鉛筆画は「無所属」である鈴木さんの1点だけである。「鉛筆画はとても時間がかかるんだよ~」とにこやかに話した。

  

 小平市中央公園の噴水前広場は年に何回か市主催行事の会場になる。秋には武蔵美の学生が主催する小平アートサイトの本部テントが設置される場所でもある。広場のベンチでは暖かい陽射しの中で憩う人もいれば、夕方には三味線を鳴り響かせる人がいたりする。夏には幼い子供たちが丸裸で水遊びをする。その噴水前広場に多彩なパフォーマーが全国各地から続々と集まり始めたというのは私が見た夢なのか幻なのか定かでない。しかし昨年来じっと動かず彫像になりきる「スタチュー」のパフォーマーをこの界隈で何人も見かけたのは事実だ。

  

 タウン紙の一面で小平市在住のストリートパフォーマー・ジロー今村さん(38)が紹介されていた。「小平サーカスの12月公演」が噴水広場で20日の午後にあるという。「そこのお父さん」と呼ばれながら私は最前列に陣取って見物した。出し物は大阪からゲスト出演のパントマイム、俳優の笹野高史似のピエロの玉乗り・綱渡り、囲碁解説の稲葉禄子似の美女によるポールダンス、最後にジローさんが何段も重ねた椅子の上で「夢」と染めた布を両足で拡げてみせた。ジローさんはテニスの錦織圭似のいい男。北海道出身。日本福祉大で障害児教育を専攻。小平には8年前に越して来た。主に投げ銭と商店街のイベントの謝礼などが収入源。パートナーも仕事をしているが、3人の子供を育てるのは楽ではない。

コメント (1)
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