二人の孫娘の母親は成田空港からアトランタ市へ帰ってしまった。乗り換えが一度だけなのがいいと、武蔵野線の東松戸経由で新小平駅から一人で空港へ向かった。バッグには来日中国人の爆買いとは異なり、日用雑貨の安価なものばかり詰め込んでいたようだ。来た時よりも帰りのバッグが重いのは毎度のことだ。
ジョージア州は日本の総面積の40%の広さがあるという。アメリカではカリフォルニアに次いで日系企業が多い州で、娘もその中の一つに勤めている。鹿児島県と姉妹州(県)提携をしてるということは最近知った。緑にあふれる美しい町だというアトランタ市を私は訪れたことはない。にわかに不動産取得に関心を寄せている娘によるとアトランタ市の不動産価格は上昇気味という。
米国の学校(小中高)の夏休みは、およそ3カ月もある。あまりにも長いため、親たちは子供たちと一緒にやることも尽き、学校で学んだことを全て忘れてしまうのではないかと心配しながら、学校が再開する日を指折り数えて過ごす。共働きの親も、専業で母親業もしくは父親業をしている親も、長い夏休みの間、子供たちの面倒で右往左往する。すでに2月初旬からキャンプの申し込みが始まり、人気のキャンプ場はあっという間に定員オーバーになる。キャンプの出費も負担になることだろう。(オカトラノオ)
仕事をしている親が、夏休みの間、子供の面倒をずっと見るのは不可能なのだ。こんなに長い夏休みになったのは、 米国の人口の大半が農業に従事していた頃、子供たちが収穫の手伝いをするために「長い夏休み」ができたという話が広く信じられてきたが、授業日数を減らすという目的(教育実験?)のためというのが真相に近いようだ。かくのごとき事情でシングルマザーの娘は、日本の私たちに2ヶ月間も二人の子供を預けているわけだ。