NHK番組のブラタモリ「高尾山」を見た。高尾山は落葉と常緑の広葉樹林の分布の境界に位置している。さらに周りは人工林だが高尾山は保護された歴史をもつ自然林で植物の種類が豊富でその数1600種近くもある。なかなか有益な番組に触発されて山に登りたくなった。599mの高尾山はこれまで何回か登ったことがある。今回は初めての御嶽(みたけ)山に登ることにした。
まず大型書店で2万5千分の1の地図「武蔵御嶽」を手に入れた。地形を自分で読み解く訓練のつもりだ。かつて山登りの先達にその折り方まで教えてもらったことがある。その一方で図書館からは親しみやすい絵地図も借りた。両方とも当日ほとんど目を通すことはなかった。御嶽神社は929mの御嶽山頂にある。古くから山岳信仰の霊場として発展し武蔵・相模に渡る信仰圏を獲得した。
10月2日の日曜日に、土日運行のホリデー快速で青梅線の御嶽駅に行く。そこからケーブルの滝本駅までバスが出ているが、歩くことにした。車道から多摩川渓谷に下りて上流に向う。すぐ近くの急な流れの中でカヤックを楽しんでいる人たちが見える。気温が上昇し疲労のため予定変更してケーブルに乗ることにした。わずか6分で御岳山駅に到着する。近くにあるビジターセンターでロックガーデンについて尋ねる。
そこから神社までは徒歩25分の上り参道で、途中に宿坊や御師集落の門前町がある。石段に埋め込まれた天の邪鬼を踏むことで邪気を祓うという仕掛けがあった。参道には奉納されたおびただしい数の「講」の石碑が並んでいる。帰りはすべて歩くことにしてロックガーデン周遊を諦めた。江戸時代の初期に整備されたという杉の巨木の並ぶ参道を下る。この下りで私の大腿四頭筋が受けたダメージは大きく、痛みはいつまでも残った。