玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*庭木

2017年03月27日 | 捨て猫の独り言

 燐家との境界には十数本のアラカシの木が並んでいる。もっと低くしてくれないかと隣人からの申し入れがあった。十数年前のことだ。そのときにチェーンソー(鎖鋸)を買ってきて、アラカシのすべての太い幹の上部を切り落とした。素人の無茶な作業だったのだろうか、アラカシは残った根元の幹も活力を失っていった。そのうちの何本かは朽ち果て、代わりに若木がその位置を占めている。そのため木立に多少の隙間ができている。(国立新美術館 白日展にて)

  

 燐家との関係ではなく、これから先々の自分の年齢のことを考えて庭木の樹高はできる限り低くすることにした。つぎにチェーンソーを使ったのはカキの木である。まず上に伸びている幹の先端を切断した。燐家に伸びる枝は切ってしまうため一方向にたなびく樹形になっている。毎年出てくる垂直に伸びる枝は切り落とす。カキの木の毎年の一番の楽しみは、その若葉に出会うことだ。秋のわずかばかりの収穫は二の次だ。

 つぎはクロガネモチである。常緑樹だが春には新芽が出て古い葉が落ち、秋には赤い実をつける。幹がどんどん大きくなり、根が盛り上がってブロック縁石を突き崩すのではないかと思うほどの大木になった。この木だけはチェーンソーをつかうのに何のためらいもなく芯止めをした。玄関先のウメの木にアブラムシが発生したときは、平常心を失っていた。太い枝をすべて切り落としまるでウメの木は電柱のようになった。チェーンソーを最後に使ったのはサルスベリだった。幹の先端を切った。

 これまで庭木の中でハナミズキと松だけには手を出していない。一時は亡きものにしようと思ったウメが新しい枝を伸ばし始めている。桜切るバカ、梅切らぬバカというらしい。私の庭木への関心が高まり、これから毎年開花後にはウメの剪定を行うことにした。好みの枝振りに仕上げる楽しみができた。またサルスベリの枯れ枝の剪定を初めて自らの手で行った。冬から3月までの間に付け根近くで小枝を切り落とす。その後のこぶしを握った形の太い枝先に、昨日よく見たら「ひこばえ」が出ていた。これは早めにかきとるべきものだという。どちらも若葉が待ち遠しい。

コメント
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