玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*カズオ・イシグロ

2018年01月25日 | 捨て猫の独り言

 ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏が「ノーベル賞」と「文学」について語るのを見たり聞いたりした。これほど自分の受賞について明解に語るケースを私は他に知らない。そもそものノーベル賞について、つぎのように語る。

 「ノーベル賞は真に国際的な賞で文明や知識を進化させるために、人類が協力してなすべきことは何かを表しています。象徴しているのは良いことをするために努力するという考えだと思います」(写真左は満月ロウバイ)

  

 「科学技術は世の中を進化させるが、文学には常識や偏見の壁を乗り越える力がある。私たちは自らの国や集団の中では、自分たちのやり方は正しいと信じてしまいがちです。それが本当に正しいのか、立ち止まって考えることはありません」

 「私たちが自分自身を見つめ、壁を越えて理解するためのものです。文学は人間の活動にとって非常に重要なものです」私はまだイシグロ作品を読んではいないが「記憶」ということが大きなテーマだと聞いた。これは「歴史」と言い換えてもよいのだろう。

コメント (2)
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