先日は久しぶりに東村山市と所沢市の境界にある八国山緑地を散策した。ここを私はミニ高尾山と呼んでいる。新緑の頃と違い、女郎蜘蛛の巣や、目の前でまとわりつく虫などで深呼吸するという気分にはなれない。また途中スズメバチ注意という迂回路が一か所あった。そしてここでもナラ枯れの被害が進行していた。
玉川上水の緑道を小金井公園まで東に向かうのは私の散策コースの一つである。片道約1時間を要する。往復すると約1万5千歩になる。このコースの途中でナラ枯れの無残な姿の木を数多く目にするようになった。ナラ枯れを目撃した時期はコロナの感染拡大の時期とほぼ重なる。(10月6日に小金井公園へ歩く)
ナラ枯れはカシナガキクイムシが媒介するナラ菌によってドングリがなるコナラなどが急速に枯れ死する病気だ。枯れた木は基本的に伐採されるが、それまでは害虫の拡散を防止するためシートで覆われている。木の根っこにはカシナガが孔道を掘った木くずや糞などが混じった粉(フラス)が噴き出している。
林野庁の資料によると全国のナラ枯れ被害のピークは2010年になっている。ナラ枯れは集団で枯れる伝染病の一種で江戸時代からあったという。高齢化した大きい木を切って林を若返らせないと被害は増えるという。先人たちは枯れた木を薪炭として利用することで被害を早期に収束させたという。そういえば何年か前にマツ枯れで大騒ぎしたこともあった。