玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*聴覚障害

2022年08月18日 | 捨て猫の独り言

 年を重ねて聴覚障害を得て長年経過した。テレビはスポーツと囲碁番組が主だが音を消して字幕でみている。ニュース番組などは字幕が遅れるので不自由することがある。最近映画を見てないが洋画なら字幕が出てありがたい。残念だがこれから日本映画を見ることはなさそうだ。

 もっと残念なことがある。たとえば坂本九や西田佐知子の歌が正常に聞こえてこないことだ。歌謡曲に限らずクラッシックもそうだ。あの声あのメロディの輝きを私はもう鑑賞できなくなっている。ある音域の音が届かなくなって不快な音となって聞こえてくるのだ。

 すべてのカセットテープを処分することにした。クラッシックがブームになったおりに録音したものだ。そのほとんどは繰り返し聞くことはなかった。今となっては無用の録音だったということが分かる。深く音楽を理解したというレベルには達しなかった。なにごとにも中途半端な人生を悔いる気持ちが強い。(玉川上水緑道にて)

 

 そんなみじめな自分を救ってくれるのが般若心経だ。「あると思っているものは じつはないのである(色即是空)」「ないという そのなかにはあるも ない(空中無色)」「目も耳も鼻も舌もからだも心もない(無眼耳鼻舌身意)」伊藤比呂美訳から

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