今朝のスーパーのチラシに「タイパ&コスパ最高!!」とあった。コスパはやっと使い慣れてきたが、はてなタイパとはなんだろうかと考えこんだ。しばらくしてタイム・パフォーマンスであることに気づいた。「トリセツ」でも同じような経験をした。
あたかも人と会話しているかのようにAIが質問に答える「ChatGPT」が話題になっている。それに関連して、認知科学が専門で、人の言語学習に詳しい今井むつみ慶応大教授の記事を読んだ。そのなかに耳慣れない「記号設置」という言葉があった。
言葉の意味を真に理解するためには、現実世界から受け取る具体的な情報について、身体的な感覚を持つ必要がある。言葉と感覚が結びつくことを記号設置という。身体のないAIは言葉の意味を理解していない。ここまではひとまず納得した。しかしつぎの、AIは意味のない記号列の定義の間をさまよい続け、何かの意味に永遠にたどり着けないとある。この箇所まだ得心できずにいる。
さらに今井教授は述べる。AIはこの言葉の後にはこの言葉がふさわしい、という情報処理をしながら文章を生成する。言うなれば「次の単語予測機」だ。人は直感をもとにした発想の転換をよくするがAIはしない。AIが誤ることがあることを知り、わからなければチャットGPTに聞けばいいという意識付けを避けることが重要と。