気楽な稼業のサラリーマンから年金生活に入って久しい。農業、林業、漁業などに従事している人々には、感謝の念を忘れないようにしている。またいかなる会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する働き方には憧れたこともある。
養老先生は、都市化が進み体を動かして経験から学ぶことが軽視されていることに危機感を抱いているようだ。人間の活動の大部分は意識に基づくが、しかしこの世界は人の意識だけでできてない。意識化されないものごとを感じ取る力(感覚)が大切だと述べる。
新聞の「ひと」欄で小松葉真理さん(33)が紹介されていた。1月は沖縄の試験農場でニンジンなどの減農薬栽培。2月からは鹿児島の離島でジャガイモを収穫。4月下旬は再び沖縄で郷土野菜の田芋の商品開発に携わり、5月は北海道で田植えを手伝う。季節の移ろいに応じて忙しい農場を手伝う「フリーランス農家」を名乗る。
自分には農地も資金もノウハウも無い。それなら各地の農家で働き技術を学ぼうと、旅する農家のスタイルが生れた。自然の中で汗を流す気持ちよさ。その土地と人が生み出す唯一無二の作物たち。伝えたいのは、何も持っていなくても参入できる素晴らしい世界がある、ということ。
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