玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

念願の望郷のバラード

2008年04月17日 | ねったぼのつぶやき

 7~8年も過ぎたろうか。TVで心に沁みるドキュメンタリーを見た。その中で演奏されたバイオリンの音色は更に心に染み渡った。それは「望郷のバラード」と題され、決まって演奏する音楽家天満敦子氏の存在も知り、いつか聞きたいと念願していた。

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 数年来切望していた演目で私の心は逸る!ヤット取れた席は5列目で近すぎた!しかしそれが幸いして弦を滑り、はじく左手の細かな動き。弓を飛ばす右手。瞑想する表。しなる体。と全力投球の演奏者を真近に聴き入った。

 彼女の微に入り細に入る音色の使い分けは、クラッシック通ではない私でも充分に聞き分けられ堪能できた。拍子抜けする程に飾らない衣装や語り口。普通のおばさん風。ワンピース姿でストラディバァリウスのバイオリンを左手に、巨匠イザイの弓を右手にぶら下げて登場し弾いた。最後の「望郷のバラード」は、亡命せざるを得なかったルーマニア人のバイオリニストが、母国を偲んで夜毎弾き続けた曲で哀切に満ち私は感涙した。

 CDを求めたのは当然として、珍しくサイン迄頂いたのだが、その時はスッカリ普通のおばさん(といっても東邦音楽大学大学院教授だが)に戻っていて、小学生が差し出した楽譜にサインをしながら、「ガンバリナ」と励ましていて更に気に入った。帰宅後PCを紐解き、かってのドキュメンタリーが微かに蘇った。記念すべきその楽曲がどういった経過で天満氏に託され、万人の知る所となり、ロングセラーに繋がったかを知って更に大事な一曲となった。(ローマ・パウロ寺院近くの公園)

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