春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地上部は枯れ、翌春まで地上から姿を消してしまう一連の花をスプリング・エフェメラル(春の妖精)というそうである。イチリンソウのほかに、フクジュソウ、アズマイチゲ、カタクリなどである。
スプリング・エフェメラルは、温帯の落葉広葉樹林に適応した植物である。冬に落葉した森林では、早春にはまだ葉が出ていないから、林床は日差しが十分に入る。この明るい場所で花を咲かせるのがこの種の植物である。やがて樹木に新芽が出て、若葉が広がり始めると、次第に林内は暗くなるが、それでも夏まではやや明るい。
この種の植物は、この光が十分にある間に、それを受けて光合成を行い、その栄養を地下に蓄える訳である。したがって、これらの植物は森林内に生育しているものの、性質としては日向の植物である。
イチリンソウの花言葉は「追憶」だ。4月7日の夕刻17時(おやすみ)の姿と、少し間をおいて10日の朝8時(おはよう)と10日の昼13時(おげんきですか)の玉川上水のイチリンソウの姿をご紹介しよう。光りを浴びて上向きに開花し、日暮れになると閉じていた。(写真はクリックで拡大)
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