囲碁棋士の坂井秀至(46)が医師に転身する。ただし引退とはせずに復帰に含みを持たせている。坂井八段は「休場は断腸の思いだが、20年、30年単位で人生を考え判断した」と話した。これを聞いて数学者の森毅の「人生20年説」を思い出した。自分の一生に見当がついてしまったようなことを言う若者に対する苦言だった。八十までなら、人生を四度生きられる。
我が家の北側は都営住宅の駐車場になっている。フェンスに沿って都営住宅の敷地にはベニカナメの植え込みがある。今年になってヤブガラシがベニカナメを覆うように繁っているのに気付いた。驚くほどの繁茂ぶりなのだ。数は少ないが、ところどころにはかわいそうな名のヘクソカズラの花が可憐な姿を見せている。ヤブガラシとは別に、名も知らぬつる植物が知らぬ間に雨どい(縦)に絡みついて屋根まで高く伸びていた。(ヤブガラシ、?、ヘクソカズラ)
鈴木さんの「立秋」の冊子にヤブガラシの解説があった。蝶にとって一番大切なのが食草(食樹)だ。アオスジアゲハの幼虫の食草はクスノキで、成虫となってヤブガラシの蜜を吸います。ヤブガラシはつる植物で、梅雨の頃につるを伸ばして、他の植物の上に覆いかぶさって、枯らしてしまうのが名の由来です。子どもの頃にアオスジアゲハを追いかけて捕まらないのであきらめかけた時にヤブガラシに止まっている姿に出会って、そこで待っていて何匹も捕まえたものです。だからアオスジアゲハを撮るときはヤブガラシのところで待ちます。
作家・梨木香歩の「植物と仲良くなり、ときどき食べる」という毎日新聞日曜版の連載記事にヤブガラシの蜂蜜のことが出ていた。ヤブガラシの蜜は軽やかでフルーティーで華やか、上品ですらあるという。一つ一つ、小さな花の真ん中に珊瑚色の花盤があって、その中央に白っぽい花柱が小さなロウソクのように立っている。これをさらにミニチュアの燭台のように見せているのは、花盤に溜まった蜜である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます