録画しておいた「アメリカン・ゲットー 麻薬戦争と差別の連鎖」を観た。
麻薬取締法が移民集団を対象にされたと言うことを初めて知った。南部の黒人が北部の都市部に大量に移動し白人社会を脅かしたり、それ以前でも中国人が白人の社会を経済的に脅かすようになったために白人でも吸っていた麻薬を異民族に対して適用して検挙、投獄して行ったと語っていた。
近年では貧しい白人も麻薬に手を出すようになったが、その内容は変わり、刑務所ビジネスが巨大化してお金を吸い上げどんどん成長していっているという。刑務所を閉鎖すれば街が干上がってしまい、刑務所を建てれば利益が上がる。そして儲けるためには受刑者が必要で人を雇ってまで犯罪者を増やす。
なんとも耳を疑いたくなるようなことが行われているこの現実を観て本当に信じられないくらいだった。
工場が次々閉鎖され人々は最下層へと転落し、その中の15%を刑務所に送り込めばついでに儲けられるというなんとも不都合な現実。
番組の終わりに「地域社会が荒廃しても、彼らの家庭が破壊されても他のアメリカ人の為には仕方がない。つまり貧乏人を殺せということです。貧乏人を殺せば生活はよくなる。それが麻薬戦争ですよ。」と。
平等も平和も、やっぱり絵に描いた餅に過ぎないのだろうか?
▼“アメリカン・ゲットー” 麻薬戦争と差別の連鎖 後編
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/130723.html