パソコンの棚の上に読みかけの本が沢山積んである。あれもこれも読みたい本でその日の気分に合わせて時間を見ては読みひろげている。
その中の一つ「文章の書き方」という本。朝日新聞の天声人語を担当されていた辰濃和男という方の書かれたもので随分前のものだが、今読んでいても充分面白く学ぶことができる。随所に著名人の文章に対する思いとそれに対する著者の感想が述べられている。
著者は学生時代に文章の書き方について福沢諭吉の本で学んだと書いている。
さて本の中 明治・大正・昭和の時代に活躍したジャーナリストの大先輩である長谷川如是閑という人が書いた雑誌「我等」の中の「日本人は上から下へ」という部分が面白かった。
《「日本人は上から下へ抑へつける。西洋人は下から上へ刎(は)ねあげる。」日本人の殴り合いは拳を上から下に打ち下ろす運動であり、西洋人は拳を下から上へ突き上げる運動である。
日本人は人を呼ぶのに掌を下に向けて、指先を下げる。西洋人は掌を上に向けて指先を刎(は)ねあげる運動を繰り返す。
日本の相撲は圧力で上から潰すが西洋人のレスリングは抑えつけようとする力を押し上げる。
人に会った時日本人は頭を下げる。西洋人は顔を上げる。拒絶するときに日本人は両手をつぼめて首を下げる。西洋人は両手を開けて顎をしゃくり上げる。
悲しいとき日本人はうつむく。西洋人は仰向く。
こうした比較がさらに続くと述べられ最後に「日本の文明は上から下への賜物であり、西洋の文明は下から上への反抗である。上から下へ それが日本人の宿命なのか」と締めくくられている。》
「日本人の宿命なのか」という部分で妙に納得している自分がいた。
そんな素地が日本人の中に埋め込まれているからやろか・・・悲しいかな なかなか上のものに反抗できひんのかなあ・・・
秘密保護法案なんて通ってしまったらこんなブログ書いていても牢屋に入れられるのよね!えらいことや!納得したらあかん!あかん