古くなった墓石と先祖について
2017-05-01 |旅の途中ブログより
亡き実父の先祖のお墓があるお寺に行った。墓地の整備をされるので古い墓石をどうするかという話と、先祖の位牌などを見せてもらう為だった。京都の出町柳にある常林寺←というお寺で随分昔にお墓参りに一度来たが、本堂に入りお参りするのは初めてだった。代替わりされたご住職の丁寧なお話も聞かせていただいた。豊臣秀吉の念持仏があったり、勝 海舟や坂本竜馬たちが逗留したという部屋もみせてもらい、歴史を感じられるお寺だということを知った。
善導大師 (右) 法然上人 (左)
先祖のお墓
元禄14年と刻まれた(義士の討ち入りがあった年や!)墓石。 ひび割れもみられる。高野川の傍に立つこのお寺は昭和10年の大水の時は墓地が水びたしになったそうで地面が低地になっていると話されていた。
又、秋には秀吉が好んだ「垂れ萩」が境内に沢山咲き乱れ萩の寺としてもよく知られているという。内陣の奥にずらーと奉られた沢山の位牌の中からS家の大きな位牌を見せてもらった。
文化・文政・元禄と戒名の裏に刻まれていた。
ご住職が古い過去帳を持ってこられた。お寺でその年毎に記録されている過去帳なのでむやみに人には見せられないということを知った.(家家ごとに書かれていると思っていた)
S家のみを遡って拾い出していく作業も大変な中、判ったもののみコピーして見せて頂いた。
一緒に行った兄や従兄妹たちも自分達の先祖についてある程度知ることができ、驚きと同時に感慨深げのようだった。
ある年齢になると何となく自分の先祖を知りたくなる人も多いらしいが、
先祖は13代遡れば皆 親戚だという話を昔 お寺の法話の折、聞いたことがあったような気がした。
先祖があってこそ現在の自分が存在するということに気付き、唯、唯、感謝し供養することの大切さを思った。と、同時に
「生まれによって賤しい人となるのではない、生まれによってバラモンとなるのではない。行為によって賤しい人となり、行為によってバラモンともなる。」というお釈迦様の言葉をも思い出していた。