集団も個別もそんな区別はもともといらない、自明の権利である自衛権論争に気をそらせながら、働く人はひたすら働き、遊んで暮らす人は毎日ただ遊んでいます。
はじめ10万円で契約された超危険作業の報酬が、現場で実際の作業に当たる人のところまで来ると、6000円になってしまっているという非情な現象も、神のお告げであるかのように、当事者が話題にのせてはならないという奇妙巧妙な掟が出来上がっていて、何かと言えば報道の自由を唱えるメディアからも、伝えられることはありません。
何かの機会にそれを耳にすることはあっても、そんな人もいるのだから仕方がないと、いつまで続くか見通しのつかない非正規雇用の自分のありさまを、享受しなければならない境遇であると思わせることにしか、情報の力は働きません。
とにかく構えずに待つという習慣が、半世紀かけて根付きました。
待てば海路・・・・・・ということわざも、来るものが台風だけでは何ともはや。