南無煩悩大菩薩

今日是好日也

昇ってきたサルか、堕ちた天使か

2017-09-08 | 古今北東西南の切抜
(photo source/Harbinger No. 22)

人間の倫理観の不完全さは、完璧で無垢な状態からさがってくる過程の堕落とも、そもそも不完全なネバネバの状態から暗い階段を這い上がってきた動物がひきずってきた傷とも見ることもできる。

人はいまでも夢を抱いている。
世界中の巨大な宮殿の廃墟のただなかで、人は自分たちが降り下ってきた道を夢見ている。ただ西のいのち若き者たちだけは、別の夢を見つけ出した。はるか昔に、深い森の枝枝の間から、明るい太陽が照りつける世界へと這い出したという夢を。

-切抜/Loren Eiseley(ローレン・アイズリー)「THE STAR THROWER(星投げびと)」より-

どうせ自然の成り行き通りにしかならないと、ひとりよがりに決めつけることによって、いったい私たちは、どれほど多くのことを見過ごしてきたのだろう。
コメント (2)
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