バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

こんな時にバウリンガルの出番か

2011-05-31 11:03:40 | 川上犬
 バンの散歩コースに犬社長の家がある。犬社長って言うのは我が家でネーミングして、我が家だけで通じているんだけど、この家は犬を番犬として数匹かっている。全部和犬のたぶん雑種。犬社長とはバンの散歩で知り合った。幼児の頃のバンと社長のうちの同世代の犬2匹は毎朝くんずほつれずして遊んだ仲。あれからバンはスクスク成長し、いつまでもふけることなく、落ち着くこともなく、相変わらずな毎日をすごしているけど、社長の家の犬は入れ替わりが激しい。当時の犬はしばらくいたけど、似たようなの犬の追加が繰り返され、今や完全に入れ替わった状態で常に数匹がキープされている。
 この犬達の前を通るとものすごく吠える。鎖の伸びる限界までビューンって飛び出して来るから、結構迫力ある。その中でもっとも体格よく、ボスと思われるのが最近変わってきた。バンに向かって牙出して吠えながらも、こちらを見てニッとする。次に会ったら、今度は目を細めて、「クーン、クーン」と鳴くようになった。
 今朝も前を通りかかると案の定一斉に犬が飛び出してきて牙むき出した。するとボスはクリルと振り向き、こちらに向かっている犬を威嚇し始めた。威嚇された犬はその場に固まり、ほどなく他の犬どもも静かになった。どうしたんだろう。しばらくそこに立ち様子をうかがう。ボスはこちらに背を向けたままだけど、耳は完全にこっちを向いている。オーイって呼びかけると、耳がピクって動く。
 帰りにまたその前を通った。一瞬みんなで吠えたけど、またすぐボスはくるりと振り向き威嚇し、一斉が静かになる。するとボスは鎖が伸びるギリギリまでこちらに近づき、目を細めて「くーん、くーん」ってやってきた。明日はジャーキー持っていこ。

 

最短距離がいつでも良いとは限らない

2011-05-31 07:59:14 | バネ
 バネの小学生に、家庭の都合もあるんだけど、数キロ先から自転車で通っている子がいる。土砂降りの日でも雨合羽着てやって来るから、偉いなーって思う。入口でカッパを脱ぎ、身支度を整え教室に入りホット一息。どのコースでやって来たのか質問した。車で通えばほんの数分の距離だけど、自転車で移動となるといろいろあるらしい。同じあたりから自転車で通っているI君にコースを確認したら、車で来るコースは上り坂があるからきつい。だから裏道に入って坂のないコースを選ぶとのこと。震災後のガソリン不足の時に自分でも自転車で移動してわかった。たしかにメインストリートを使う車コースでは一旦下がって上がる。要するに谷ありコース。この谷を避け、裏道をクネクネすると坂ないね。この小学生に裏道コースを教えようかと思ったけど、ちょっと複雑だし、いろいろ不安要素があるので、ここはやっぱりメインストリートを使う一般コースが良いということになった。しかしこのコースには歩道がないから車に気をつけないといけない。歩道付きコースは安全確実だけど、遠回りすぎるかな。
 そして勉強が始まった。単元は計算の工夫。計算は交換法則や結合法則を駆使すれば楽にできることがあるよと説明。正解にたどり着くにはいくつかのコースがある。どうせなら楽な方がいい。わざわざ遠回りすることないじゃん、と自転車コースの話とリンクさせるとニコニコして聞いていた。そこで工夫する計算方法をI君からとってIコースと名付けた。ほらこっちがIコースだよ。この解き方じゃ途中坂道あるよ。こんなアドバイスを入れると、軌道修正してIコースに進むことになる。しかし、しかしである。いつでもI
コースが良いとは限らない。そのコースには時として放し飼いの犬がいて追いかけられる危険もある。思い込みや見間違いといったケアレスミスが潜んでいるのです。
 この子は計算ミスを度々する。暗算が得意なので筆算を省略するけど、案外この暗算のミスが多いことが原因であると判明。それも問題番号しょっぱなの1(1)ほど間違える。こういうタイプの子は最初の1問は遠回りコースでやった方が良い。それは丁寧に筆算すること。途中式を省略しないできちんとノートに残すこと。1問解くのに時間かかりノートもすぐ一杯になってしまう。でも焦ったり、落ちつかないときは安全確実な遠回りコースがお勧めです。
 
 子どもの指導で気をつけたいのは、大人が結果までの道筋を太い一本線を引き最短距離を示してしまうこと。結果得るには手っ取り早いけど、放し飼いの犬をよけながら進んだり、坂道を登ったり、歩道がある道をゆったり進んだり、いろいろやらせておきたい。