バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

いいこと、わるいこと、いいことの繰り返し

2012-03-21 16:44:42 | ライフスタイル
  誰かのために何かをする。

  頼まれたり、期待されると頑張ってしまう性分です。

 人生50年、同じこと繰り返していると、「これは利用されたかな」(その多くは事後の気づき)と感じ、今回は踊らされないようにしよう、と口惜しく思う事が増えてきました。「かけた情けは水に流される」ことが多い世の中です。またさらに良くないことには、相手にとってはありがた迷惑なのか、感謝されるどころか不信感を抱かれることもあるのです。「どうしてこの人はこんなにもやってくれるのか。もしかしたら何か裏で得しているのではないか」などと勘ぐられるのです。そのたび、もう二度と余計な事はすまいと心に刻むのです。

 しかし最近はこう思います。
裏取引を勘ぐる人というのは、同様のことを実践している人なのではないかと。いわゆる世渡り上手な駆け引きというやつです。この感覚には常に、損か得かがつきまとうのでしょう。今この人に尽くしておけば後で得すると、情けの金勘定です。「かけた情けは人のためならず」の本来の意味は、相手に情けをかけておけばいつか巡り巡って自分に情けが返ってくる、というものですが、この言葉の奥に損得勘定が見え隠れするのが厭ですね。

 教育は打算とか損得で動かせるものではありません。
この子に今尽くせば、あとでいいことがあるというのでしたら、見返りの可能性がある子や家庭に手をかけることになります。それでは気の毒な子は一定数以上出ることでしょう。
 
でもよくしたものです。
 知らんぷりの人がいる一方で、「できる限り、恩返ししていきます」って卒業して何年経っても言ってくれる人もいる。そう言われるだけでたちまち心満たされちゃう。
じゃ、またやっちゃおうかって気になる。
この繰り返しだね。

しかしよく考えたらやり過ぎて損しているわけではないのです。何かを浪費したのかというと、強いて言うならその子にかけた時間くらいなもので、それと引き替えに「自己満足」とか「達成感」という見返りをいただいているではないですか。

 こうやって今日も、明日も、やり過ぎながら、疎まれながら、そして時には感謝されながら、情動に突き動かされながらやり続けるのでしょう、人生を。