ヤマハ専門に、30年間2輪業界に在籍、主にVmaxの整備中心です。意見感想は、個人主観です。連絡先はカテゴリに有ります。
PrivateFactory ベイカーズストリート V-max Garagename Right-arm ライトアーム


★2014年2月20日付で、VMG大原は、退職いたしました。

★勤務先:Right-arm 
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 〒202−0014 東京都西東京市富士町5−1−17 ←※クリックで地図出ます。
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※月曜日が祝日の場合、定休日は、火曜日に振替になります。

 作業担当 ヤダ マサオ(矢田 正夫)

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毎日、整備を行っていますが、年式に関わらず適正なメンテナンスを行っていた車体は、劣化が少なく程度が良いです。90年代初期の車両でも、メンテナンスに気を使っている場合は、メンテナンスをしていない最終型より程度が良いこともあります。一般的に前歴は不明なことが多いので、中古を選ぶ場合は、事故車ではなく、なるべく年式が新しく、走行距離が少ないということになりますが、もう一つ重要なことは、適度に動かしていたかどうかになります。外観が綺麗で、年式が新しく、走行距離が少なくても、長期不動車だった場合は、正常に戻すのにお金が結構掛かりますので、要注意です。

  

コンディションレベルチェックパックとエンジンオイル、オイルフィルター、ギアオイル交換でお預かりです。外装を外して点検から始めます。

  

バッテリーを交換する際に、リアバンクのプラグコードを外す方が多く、この部分は、通常脱着する部分ではないので、うまく戻せず、抜けている場合が多いです。今回もうまく刺さっておらず、修正しました。見慣れない部品が付いていたので、確認するとバッテリーのマイナス端子をオンオフする部品でした。車の旧車にはよくある部品で乗ら無い際にバッテリーの放電を緩和する目的でダイヤルネジを緩めると配線がカットされる構造です。バイクについているのは始めてみました。ただ、余計な接点を付けると接触不良の可能性が増えるので、補充電が可能な場合は、装着しない方が良い様に思います。

  

クーラントは、点検のみですが、エンジンオイル混入は無いようです。

  

ラジエター下のオンオフバルブが、オンですので、常時ラジエターが効いています。過去にクーラントが漏れた跡がありますが、現時点で漏れていないので、今回は、そのままです。

 

バッテリーは点検のみです。

  

エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は、平気そうです。

  

エンジン始動中と停止後のオイルの油面です、オイルレベルが真ん中少し上で、これぐらいの量だと、急加速時にオイルランプが点灯する場合があります。オイルがエンジン後ろに寄り、センサーが前ですので、一時的に警告灯が点灯しますが、問題は無いです。

  

過去に、サブフレームを付けていたのか、ボルトが違います。右側のダウンチューブのボルトは、サイズダウンされていますので、純正ボルト&ナットに戻した方が良いです。

  

前後タイヤは、溝はありますが、製造後4年を過ぎているので、交換した方が良いです。また、なぜか前後タイヤの空気圧が3.9~4.0で、入れすぎです。空気圧が高すぎると、接地面積が減り、接地面も荷重で変形しづらいので、指定空気圧にした方が良いです。通常して空気圧は、乗車人数や、街乗りか高速かで違いますが、空気を入れることを前提にしていますので、走行状態により、タイヤ温度が上がり内圧が上がることを前提としていますので、走行中に適正なるように空気圧を調整した方が良いです。サーキット等を走行する場合は、タイヤの温度が街乗りより上がり内圧も上がるので、走り始めは、指定空気圧より低くするのは、走行中の内圧を適正にするためです。

  

リアサスは、バンプラバーが残っていますが、劣化して落ちる寸前です。

  

フロントのキャリパーは、パッドの残量はありますが、清掃した方が良いです。

  

リアのキャリパーですが、社外品のパッドがついており、パッド押え板が逆でした。作動がおかしかったので、パッドを外してみるとパッド用のシムで、ホイール側の部品が違い、パッドの当たりがおかしくなっていたので、とりあえず両方外しました。パッド押え板は、パッドをローター回転方法に押しつけ、ブレーキを掛けた際にパッドの裏板がキャリパーに当たってキャリパーが変形しないようにしています。また、シムについてですが、ブレーキ作動時にパッドが回転方向に削れやすいので、ピストンに当たり方を調整するためについており、回転方向に入れるようになっています。

  

ステムベアリングは、緩かったです。フォークのエア圧は入っていましたが、低めでした。

  

エアクリーナーは、純正新品でした。ダイヤフラムは、回転や作動不良は無さそうです。

  

スパークプラグですが、なぜかNGK製JR9Cで、通常のJR8Cより熱価が高いので、少しカブリ気味でした。8番のp方が良いと思います。ガソリンタンクは、天井側も含めてサビもなくきれいでした。

  

フロントフォークは、オイル漏れは無いですが、シールのスプリングが錆びていました。

  

フルードは、交換時期がバラバラなようでした。

  

エンジンオイル、オイルフィルター、ギアオイル交換中です。

 

今回外した部品です。オーナーが購入したのが、大手買取店の直販でしたので、整備状態が微妙だったことと、前オーナーが取り付けた部品等もありました。順次整備した方が良いとはい思います。

 

最終チェックと試乗です。車体やエンジンは、問題無さそうですので、一度リセットの意味で、整備しなおした方が良いと思います。一旦納車になりました。

2021.02.17 作業担当 ヤダ(矢田)

 



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旧型Vmaxをかなりの台数修理していますが、状況が千差万別なので、過去の事例に無い場合も多く、故障の原因の判断に悩むことが多いです。複数の原因が考えられる場合は、1個づつ原因となる個所を見ていくしか原因にたどり着けない場合もあります。

  

クラッチ滑りとリアサス、フロントフェンダー交換でお預かりです。最初にクラッチ滑りから点検します。最初に少し試乗をすると、低回転から滑るので、ガレージに戻り、クラッチカバーを開けて点検です。過去にクラッチ板を交換したらしく、組み方が間違っていました。外しながら点検しましたが、クラッチ板自体に異常はなく、焼けてもいないので、クラッチ機構自体を疑い、どうも完全に戻って(つながって)いないようなので、クラッチマスターから点検しました。社外品のラジアルポンプタイプでピストン径が合っていないので、切れが悪いのは以前からですが、社外品のマスターに別のメーカーの社外品のレバーが付いており、レバーが戻りきらず、微妙に途中で止まってしまい、若干ピストンを押していたようでした。レバー部分を分解し、状態を見ながら組み立て直して、クラッチ自体の作動量(移動位置)を見ると正常に戻ったようでした。カバー類を組み戻し、試乗中に滑りがあったら、クラッチ板を後で交換する予定です。

  

お客様がお持込のフロントフェンダーとリアサスを交換しました。元のリアサスが、純正より10mm長い上に、固めだったのですが、オーリンズに交換し、リアサスが動くので、サイドスタンド使用時で、車体の角度が少し起きてしまいました。

  

 

今回交換した部品類です。

 

最終チェックと試乗です。オーリンズも標準よりエンドアイで5mm調整してあるので、姿勢的には問題無いように思いますが、停車時には角度に注意が必要と思います。問題のクラッチですが、試乗時には滑りが出なかったので、クラッチ板を交換せずに、しばらく様子見ということにしました。一旦、納車になりました。

2021.02.14 作業担当 ヤダ(矢田)

 



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最近、90年代後半の中古車を購入された方からの点検や修理依頼が多いですが、製造後、20~25年は経過しており、それなりに距離も走行し、状態も過去のオーナーの扱いや整備状況次第なので、同じような年式、走行距離でも個体差が激しいです。程度により、購入後の整備や修理費にかなり差が出るので、購入時要チェックです。

  

中古車購入後のコンディションレベルチェックパックと水漏れ修理、エンジンオイル交換等でお預かりです。ちなみに後部リフレクターが見えない状態だと違反ですし、夜間反射しないので危険です。

  

お預かり車両は、各部の空気圧を測りますが、大体の車両が空気圧が低いです。空気圧が低いと接地面積が増え、形状も変形しすぎるので、取り回しも重く、走りづらい上、燃費も悪くなります。空気圧が低い状態で高速走行するとタイヤが変形しすぎる(縦に延びます)ので、危険です。中古車の場合、前後タイヤの状態がバラバラの場合が多いですが、購入後、リセットの意味もあり前後新品にした方が良いです。

  

中古車の場合、社外部品を純正部品に戻して販売されることもあり、車両と部品の年式があっていなかったり部分的に社外品が残っていたりします。

  

インナーチューブの突き出しがされていたので、高さと空気圧を標準に戻しました。

  

ガソリンタンクが錆びていたのか、中古品に交換したらしく配線類や周辺部品の取付けがおかしいです。元には戻しましたが、ガソリンタンクを止めている前側のグロメットが無いので、タンクが固定されておらず、早めに修理した方が良いです。ダミーダクトですが、左側は内部が電装品のため穴が無いですが、右側は、冷却系統の部品があり、空気冷却のため穴があります。後付けプレートを付ける場合は、表と中の穴位置があっているものでないと冷却用の穴をふさぎますので部品の選択は要注意です。

  

マフラーを純正に戻した際に液状ガスケットを使用されています。現状は、排気漏れは無いですが、液状ガスケットが劣化すると排気漏れになる可能性があります。定番に近いですが、サーモスタット部からクーラント漏れです。今回修理します。

  

エンジン始動前と始動後のオイルの液面です。チェック後、エンジンオイル、オイルフィルター交換します。

  

ガソリンタンク交換時に触ったのか、配線が出たままです。元に戻しました。Vブースト部のジョイントの向きが反対です。

  

問題があったのが、キャブレター周りで、4気筒のうち右2気筒はキャブレターがゴムジョイントに刺さっていましたが、左2気筒が刺さっておらず、乗っているだけでしたので、指で押すとポート内が見えました。元に戻しました。

  

年式からしてゴム類の劣化は多いです。クラッチレリーズの下部に液体の滲みが有りますので、クラッチフルードの量に要注意です。減りが早い場合は、クラッチレリーズの交換が必要です。シールのみの交換も可能ですが、本体内部が錆びている場合は、密閉でき無いので、アセンブリ交換になります。ギアケースの下側にギアオイルが付着しており、ホイール側か、ドライブシャフト差し込み部のどちらかで漏れている可能性があります。スイングアームとの合わせ面からオイルが滲んでいる場合は、ドライブシャフト側の可能性があります。

  

ヘッドカバーガスケットの劣化も見られ、オイルが垂れてくるようであれば、交換が必要です。

  

各部品の分解後の戻し位置がおかしいので、修正します。クーラントは漏れていますが、現時点でエンジンオイルの混入は無いようです。

  

クーラントを全量抜き、水漏れ修理です。

  

フロントフォークのオイルシールは平気そうです。

  

ガソリンタンクの交換方法は修正が必要ですが、内部は、サビも無くきれいでした。エンジンおいる、オイルフィルター交換中です。

  

前後ブレーキキャリパーですが、パッドの残量はありますが、清掃した方が良いと思います。

  

ステムベアリングは緩かったので、点検しましたが、劣化があり、適正トルクでは締められませんでした。

  

エアクリーナーは、純正新品でした。ブローバイガスのリターンパイプが抜けたままでした。この状態だと乗車時にオイル臭いです。エアクリーナーに接続しました。

 

  

ダイヤフラムですが、分解はしていませんが、2番(左前)と3番(右後)が回転していました。とりあえず標準位置には戻しましたが、応急処置です。

  

スパークプラグは、純正ノーマル(NGK製DPR8EA-9)でした。

  

フルードは、各所色が違うので、交換時期がバラバラのようです。クラッチは、要注意です。

  

今回交換した部品類です。ラジエター下のパイプとサーモスタットとL字パイプのOリング、クーラント交換時のガスケット類です。

 

バッテリーですが、容量が減少してきているようです。

  

エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は、平気そうです。始動時に、スタータークラッチから異音が出ていますので、交換した方が良いと思います。

 

最終チェックと試乗です。各部劣化はしていますが、車体とエンジン自体には、それほど問題が無いようですので、劣化部品の交換である程度状態は戻ると思います。Vブーストですが、コントローラーとモーターの両方がダメです。正常作動しないので、両方交換が必要です。一旦、納車になりましたが、順次修理は必要です。

2021.02.13 作業担当 ヤダ(矢田)

 

 



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