長く同じ車両のメンテナンスを行っていると、同じ個所の部品交換(消耗部品)を行うこともあります。特にゴム類等を交換し、同じ個所のゴム類を交換する際に、他の車両より短いサイクルになる場合があり、その場合は、使い方や、走行距離(エンジン稼働時間)によっても違いますが、使用している油脂類でも違ってくるように思います。
水漏れ、オイル漏れ、フルード漏れ修理でお預かりです。エンジンオイル、オイルフィルター、ギアオイル交換中です。エンジンオイルは、漏れ修理があるので、抜いたままです。
ラジエターキャップですが、少し圧力が高い社外品です。理論的には良い部品ですが、内圧が上がると劣化した部分(パイプやOリング等)に負荷がかかるので、使用する場合は、注意が必要です。クーラントは、エンジンオイル混入等は無さそうなので、漏れ修理です。
修理の前に、クーラント全量を抜きます。シリンダー部も抜かないと、分解できません。
ウォーターポンプを外してオーバーホールです。エンジンオイル漏れの修理に際して、クラッチレリーズ周りを外しますが、クラッチフルード劣化しています。
クラッチレリーズ、プッシュロッド部オイルシール、シフトシャフト部オイルシール、ニュートラルスイッチをまとめて交換します。組み立て後、クラッチフルードは新品フルードでエア抜きです。
フロントフォークオイル交換中です。ダストシールとトップキャップOリングも交換しました。今回交換した部品類です。ゴム類が多いですが、削れていたウォーターポンプのフタと劣化していたL字パイプも交換しました。最後に試乗前の点検で、フロントブレーキスイッチがダメでしたので、スイッチ交換しました。
最終チェックと試乗です。修理個所のチェックで、各部漏れが無いかの点検です。ゴム類、金属部、プラスチック部ですが、作動部分で油脂類が関係している場合は、使用する油脂類で、劣化状況が変わってきますので、通常の街乗りメインで、長く乗るのであれば、攻撃性の低い油脂類を使用した方が良いです。特に設計の古い車両や、年式の古い車両は、車両の使用方法によって油脂類の選択を注意した方が良いです。個人車両2台は、激しい走行はしないし、修理しなくてもよいように良い状態を維持できるようにしています。今回の車両は、無事納車になりました。
2021.02.06 作業担当 ヤダ(矢田)
☆作業追加分
前回、部品が欠品で、作業残しがあり、ヤマハから部品が入荷したので、再入庫です。最近、旧型Vmaxの部品がスポット生産になる場合が増えてきました。部品が出るだけましですが、生産待ちになる場合が増えそうです。
ガソリンタンクが錆び錆で、キャブレターにも悪影響ですので、新品部分があるうちに交換です。
今回交換した部品類です。フューエルセンサーは再使用ですが、ガスケット類と社外品のガソリンフィルターは交換です。ガソリンタンクはガソリンを抜いて内部が乾いたため、剥がれた錆がざらざら出てきます。
最終チェックと試乗です。ガソリンタンク交換のチェックですが、やはり、錆が回っているようで、2番(左前)のキャブレターの調子が悪いです。改善しない場合は、掃除が必要です。一旦納車になりました。
2021.02.24 作業担当 ヤダ(矢田)