気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

“1分岐貸し”とは

2008-02-14 23:09:40 | Weblog
光ファイバケーブルを通信事業者間で貸し借りする際、その単位が1エンドユーザ分であるものをこのように呼んでいます。

NTT東西や電力系の通信事業者はFTTHサービスのための光ファイバの敷設は電柱を所有しているため比較的容易ですが、他の通信事業者が1から敷設することは禁止的です。そのため、NTT東西などから借りてFTTHサービスを提供しなければなりません。

実際、個人向けFTTHサービスではPON(Passive Optical Network)とよばれる技術で事業者ビルとユーザ宅とが光ファイバで接続されています。PONの場合、ユーザ宅の近くの電柱までは1本の光ファイバで結ばれ、電柱で8本に分岐して各ユーザ宅へ引き込まれます。現在、NTT東西が他の通信事業者に貸し出す単位は8本一括となっています。

これに対し、他の通信事業者は需要との絡みで採算がとれないなどの問題から1分岐単位での貸し出しを求めているということです。

NTT東西にとっては、1分岐単位の貸し出しは結果として分岐先に複数の通信事業者が混在することとなり、設備の改修が必要となること、責任分担が明確にできにくいことなどから消極的です。

1分岐貸しの扱いについてはまだ決着がついておらず、総務省を中心に検討が進められているところです。


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