災害等の際にAMラジオの番組が聴けなくなる事態に対処し、FMラジオでもAMラジオの番組を同時に聴けるように補完するための中継局です。
「FM補完中継局」を導入する狙いには、以下のような2点があるようです。
1点目は災害対応です。AMラジオでは大きなアンテナと広い土地の必要性から送信所が海や川の近くに設置される傾向にあります。災害時に起こり得る津波や洪水の影響でAM放送が影響された時に通信の途絶を防ぐためという狙いです。
2点目は高いビルが密集する都会での通信確保です。AM送信局からの電波が高いビルに邪魔されるとAMラジオが入りにくくなります。これを防ぐための「難聴対策」という狙いです。
総務省は、TBS、文化放送、ニッポン放送に対し、FM補完中継局を「東京スカイツリー」に置くことを許可したようです(※)。これにより、2015年春以降、首都圏でAMラジオがFMラジオでも同時に聴けるようになるようです。
※ 関連報道資料(2014.9.2)のサイトは、https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/press/26/0902ho.htmlです。