毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

究極の節電   2011年8月28日(日) No.185

2011-08-28 21:37:33 | 中国事情
 中途半端な気もするが、明日8月29日から2011年度1学期が始まる。去年は8月30日からだった。9月1日になる週の月曜日からスタートするという決まりのようだ。

 昨日、お馴染みご近所の「全家百貨」にトイレット・ペーパー、腐豆腐(またの名を「辣豆腐」などと言う)、食パン、卵、米を買いに出かけた。入り口が工事中だったが近くに仮の入り口があり、中に入ると何か新人が多い気がした。
 もうたくさん一年生が来ているのだろう。新入生歓迎生活用品セールのような雰囲気が店内に満ちていた。薄い布団が並んでいるところでよっぽど買おうかと逡巡した。私が今使っている薄い敷き布団は去年からのでとてもかび臭い…と、ここまで打ったところで今日二回目の停電だ。一回目は早朝4時ごろから12時過ぎまで停電、今は中国時間で午後8時50分だ。こんなに長時間停電なのも珍しい。究極の節電だ。もうすぐこのパソコンも充電状態が危うくなる…と、ここでまた電気がついた。
 いやはや、中国で数ヶ月でも暮らした後日本に戻ったら、どんな節電でも(これくらい何だ、中国に比べたら極楽だ)と思えるのではなかろうか。この間行った大阪のスーパー鮮度館なんか昼間から客も余りいないのに、クリスマスか!というくらい眩かった。
 取りあえず、パソコンが弱ってきたので(オレンジのライトが点滅)、今日はここまで~。
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李さんその後     2011年8月28日(日) No.184

2011-08-28 00:56:30 | 中国事情
 南昌に来ても李さんのことが頭から離れない。大阪では「帰国者の友」メンバーと帰国者有志が個人的に・病院探し・カンパ集め・市の窓口(東淀川区役所出張所生活保護課)に当たってくれている。

 病院は相変わらず見つからない。日本がこんな国だということに改めて気付かされた。転院は病院から病院に紹介して初めて可能なのだ。北京の病院の医師が書いた「病傷説明書」は大雑把で日本の病院業界では通用しないとのこと。診断書は日本に帰るとき持ってくるが、海外で入院し、重体をやや脱したところで日本に戻った者は、とにかくアポなしに救急車で病院に突っ込んでいくしかない。戻ってくるだけでも身体に負担がかかるのに、病院も見つからず点々とたらい回しにされたらどうしようと考え、途方にくれる。
 ある病院で、
「個人で予約するのは難しいですよ。こんなケースは公的機関に頼んだ方がいいですよ。」
と言われた。そんなこと、言われなくても分かっている。しかし、肝心の帰国者センター(柴島)も帰国者支援交流センター(大阪YWCA内)も組織的には全く動いてくれない。
 柴島のセンターでは職員の一人(帰国者相談員・通訳)が帰国者で、「友人として」個人的に上司と一緒に出張所生保課の李さん担当ケースワーカーに相談しに行ったが、3回目にようやく会えたその人(○川)からは、「病院は個人が見つけるものです。」という答えが返ってきたそうだ。
 その後、我らが「帰国者の友」スタッフが業を煮やして出かけて行くと、そもそもそのケースワーカーは4月に李さんの担当になって以来、まだ一度も李さんに会っていないという。それでもケースワーカーの仕事をしていると言えるのだろうか。

 それでも嬉しいことに素媛さんは、予想以上の快復力で現在は全部管が取れ、口から何でも食べられるし、会話もかなりしっかりしてきたそうだ。本当に良かった。もし、彼女が死神に連れて行かれたりでもしたら李さんも生きてはいなかったろう。李さんの手紙にはその決意がにじみ出ている。
9月2日深夜に天津を船で発ち、5日午前中に神戸港に着く。飛行機だと気圧が素媛さんの脳に悪い影響があるかも知れないからだそうだ。どうぞ無事に神戸港に着きますように。スタッフの一人、この間役所に行き、病院に電話し、と大奮闘してくれているフミちゃんが出迎えにも行ってくれる。

 「帰国者の友」はときどきお茶やビールを飲みながらみんなで中国の家庭料理を作って食べたり、中国刺繍をちくちくしたり、切り紙、篆刻、そうめん流し大会…と、まあ、至ってのんびりした事ばかりやってきた。帰国者の方々が地元で知り合い、友だちを作るきっかけになれば…と始めた我々スタッフは、完全に「はっつあん・くまさん」のノリだ。
淀川区十三東でビルを管理している友人がそのビルの一室を提供してくれてもう三年経つ。言い出しっぺの私が一年前に南昌に来てからも、スタッフの面々は相変わらずお菓子を食べたりビールを飲んだりお喋りしたり、楽しくやっていたらしい。
 そんな中で李さんは、
「今が一番穏やかな日々です。」
と言っておられたそうだ。
 どうして神様はこんなささやかな平和を簡単にひねり潰すのだろう。小さい頃から苦労ばかりしてきた李(渡辺)さんの老年期をこんな風にして何が楽しいんだ!
誰に言えばいいか分からないので全部神様に八つ当たりしている。それでも胸のモヤモヤは消えない。世の中は不公平だ。
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