昨日5月17日の住民投票の結果、大阪都構想は廃案になった。
目えつぶったまま、思いっきりアクセルふかせて訳わからず
「さあ、どっかにぶっ飛んで行くぞ、しっかりつかまっとけ!ぶぎゅーん」
というのが大阪都構想だった。
例えば、橋下さんたち維新の会の説明は数字をコロコロ変えたりして
全く信用ならなかった。
従って、大阪市民の一人としてこの結果には心底ほっとしている。
しかし、今回の投票に至るまで、また、その結果について嬉しくないことがある。
それは、まず、有権者の約3分の1が棄権したこと。
投票する権利があるのにそれを行使しない人がこんなにいるのか…。
投票しない人は、どんな結果になろうと身も心も従うというのだろうか。
投票したくてもできない人たちもたくさんいるのに。
大阪に定住する外国人はずっと税金は払い続けているのに、選挙権がない。
そしてその結果の影響だけはしっかり受けるのだ。
どうだろう、これは民主主義に反することではないか。
結果は賛成・反対がかなり拮抗していた。
ある統計では70歳以上のみが反対多数で、それ以外は賛成票が多いという
一見不思議な現象が提示されたが、それへの感想で、
「若者層の意見の方が重要だ。これからの大阪を担う世代なんだから」
「年寄りが大阪の発展・進化を阻止している。若者主体でものごとを進められるように
選挙制度を改革しなければならない」
という若者賛成派からの声が上っている。
反対することが「大阪の発展・進化を阻止」することだという思い込みが、
賛成派に多くみられる。
大阪を変えることに反対しているのではない、変え方に異議を唱えているのだ。
それが分からないとは何と知性の足りないことよ、と暗澹たる気持ちになる。
まるで、年寄りは社会の邪魔者のような言いぐさも、
楢山伏考、姥捨て山の世界だ。
これら若者の自己中心主義的尊大な発想はどうよ。
この狭く、エラそうな思考パターンが私の神経に触るのだ。
アニメ「年寄狩り」の気配まで漂う不気味さ・・・。
思えば維新の会のチラシに次のようなのがあった。
「都構想が実現すれば、住所に『西成』と書かなくてもよくなります」
これは、どうだろう。どこから見ても西成地域に対する差別だと思うのだが。
市民の低レベルな人権意識を最大限利用し、低レベルに甘んじさせることで
実現することが、ハイレベルのものになどなりようがない。
(大阪市以外の人に説明しますと、「西成」には釜ヶ崎地域があり、
日雇い労働者、野宿労働者が多く暮らしています)。
一方、反対派のチラシにも、
「少しでもわからなかったら『反対』と書きましょう」
というのがあって、それもどうかと思った。
「少しでも分からなかったら、一生懸命調べましょう。
そして、自分で考えて判断しましょう」
ではないのか。
時間がないとは言え、
「あんた、わかんなかったら『反対』と書いとき」って感じで、ちょっとね…。
取りあえず、橋下市長が12月で引退するのはとてもいいことだ。
彼がしているのは、住民・市民を尊重することでは決してなく、
単純ではないことも白・黒と単純化させて(つまり、正確さを切り捨てて)、
劇場型の見せ場を作り、聴衆を動員し、多数派を形成することだ。
彼は必ず攻撃対象を作るが、
その対象は下っ端公務員だったり、生活保護受給者だったり、
つまり、弱い者だ。簡単に潰せる者たちに限っている。
少し離れて冷静に見れば、そんなことが易々と見えるのに、
渦中にいる人たちは無我夢中で橋下教信者になる。
ものごとを客観的に見る目を摘むのが橋下政治のやり口だ。
彼の一貫したダーティー志向も気になるが、
それはもう少し考えてから言うことにする。
なんか、今回はかなり疲れたな……。
どうか橋下さんがいつものように、前言を翻したりしませんように。
政治家になるのも「2万%あり得ない!」と断言していたのだ。
どこまでも油断大敵である。
少子高齢化社会では若者と高齢者は「税負担」と「年金・行政サービス」を通じて利害が激しく対立します。現代の若者は高齢者のために何千万円もの借金を生まれながら背負わされている。その構造をどうするのか。本来は全世代で痛みを分けることがベストなんですが、高齢者人口が多いため政治家は高齢者の意見にどうしても傾いてしまう。結果年金や行政サービスは維持しする一方でその負担は将来に転嫁する。「狩られている」のは若者の方ですよ。
20代から60代までの人口が146万人ですので、大阪市の高齢者は少数派です。
どこが「シルバーデモクラシー」やねん。
「高齢者人口が多いため政治家は高齢者の意見にどうしても傾いてしまう。」
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このようなイイカゲンな印象操作にだまされないように、気をつけてください。
日本は、対外純資産は366兆円と、過去最高を記録した世界一のお金持ち国家です。
日本政府の純負債額は500兆円程度です。
取るべきところからしっかり取れば、日本の財政問題は実はたいした問題ではありません。
高齢者の高額所得者は、わずか7%です。
財務省が、「国の借金が1千兆円云々」と、印象操作で高齢者と若者が対立する構図をつくって、庶民を分断統治しているだけです。お金持ちに尻尾を振って天下り先を確保するため、庶民を犠牲にするつもりなのでしょう。
「狩られている」のは若者の方?←寝言は寝て言え。