7月11日(日) に 女優たちによる朗読 という
副題のある 『夏の雲は忘れない』 という
公演に兵芸まで行って来ました。
(『夏の会』が全国縦断公演を行っています)
こういう形の朗読を聞くのは、初めてでした。
以前、谷川俊太郎さんの詩の朗読や息子さんの
ピアノに合わせての詩の歌を聞いたことはあるのですが、
それとは、また違ったものでした。
会場でもらったパンフレットには
『1945年に広島、長崎に落とされた
原爆によって父母を失った子ども、
子どもを亡くした両親が書き残した手記。
「あの日のことを多くの人に伝えたい」
六十五年目の夏、「夏の会」の朗読が・・・。』
という文面がありました。
(長い間トランクの中にフィルムがしまわれていたようです)
舞台は、その当時の写真が大きくアップされて、その前や横で
女優さんたちが朗読するという構成になっていました。
(このような形で朗読が進められていきました)
地元の有志の方も朗読に参加されていました。
聞いていて胸がつまる手記や幼い子どもが書いた詩には
つらいものがありました。
( 『爆心地・長崎』 と解説されていました)
私は戦争を知らない世代に入りますが、この人たちの
つらい・悲しい体験(犠牲)の上に、今の平和や生活が
あるんだなぁ~。という思いを強くしました。
( 『 焼き場に立つ少年 』
一番つらい写真でした。少年は焼き場に向かって気を付けをしています。
背負っている弟は、死んでいます。焼き場の人がその弟を火の中に。小学3、4年生で
しょうか? この少年の父は? 母は? そして、少年はどんなつらい人生を送ったのでしょうか?
この写真を見た時は、悲しくて涙も出ませんでした。
もし、自分がこの少年だったら・・・。
何に向かって怒りをぶつければいいのでしょうか?)
『夏の会』 のメンバーの女優さんは、渡辺美佐子さん・山口果林さん・日色ともゑさん
高田敏江さん 他12人おられます。
公演には6人が出演して 《全国縦断公演2010》 と題して全国を回っています。
兵芸には初めてらしいですが。
公演が終わっての帰りの足取りは、大変重かったですねぇ~。
行って、良かったのやら 良くなかったのやら?
つらかったのやら 悲しかったのやら
何をどう考えていいのか? わかりませんでした。
でも、でも 来年もあったら 『また行ってみよう!!』 と思っていました。
朗読時に使われた 『 トランクの中の日本 (米従軍カメラマンの非公式記録) 』
という写真集を買って帰りました。
( カルバリの丘、長崎
荒涼とした夕日の中の 浦上天主堂)
家で読んでいると、会場では湧きあがってこなかった感情が
こみ上げてきて、2~3日はその気持ちを強く引きずっていました。
それは、怒りにも似た思いでしたねぇ~。
(HPからお借りした写真もあります)